Eventarcは、Google Cloud Platform(GCP)で利用できるイベント機能である。この機能によって、顧客は60を超えるGoogle CloudソースからCloud Runにイベントを送信できる。最近のブログ投稿で、同社はEventarcの一般向け提供(GA)を発表した。
昨年10月、GoogleはEventarcのプレビュー版をリリースした。その目的は、CloudEvents標準に準拠して、Cloud Runサービスをさまざまなソースからのイベントに接続するサービスを顧客に提供することである。GAリリースで、同社はgcloudコマンドを更新し、ユーザが既存のPub/Subトピックからトリガーを作成できるようにした。そして、追加のリージョンを通して可用性を向上させた。
更新されたEventarc gcloudコマンドはベータフラグを必要としなくなり、--matching-criteriaフラグの名前は--event-filtersに変更された。さらに、--destination-run-regionはオプションになった。そして、既存のPub/Subトピックを使用するために、Eventarcはオプションの--transport-topic gcloudフラグを使って、それを許可するようになった。さらに、ユーザは新しいコマンドを利用して、トリガーを使用できるリージョンを一覧表示できる。
gcloud eventarc triggers create trigger-pubsub \
--destination-run-service=${SERVICE_NAME} \
--event-filters="type=google.cloud.pubsub.topic.v1.messagePublished"
--location=europe-west1
これらのアップデートは、Google Cloud SDKにも組み込まれている。
GoogleはEventarcを使用して、他のパブリッククラウドベンダーと同じように、イベントを一元管理するために、それぞれのクラウドプラットフォームで一般向けに利用可能なサービスを提供している。Microsoftは、2年以上前に開発者がAzureでイベントを統一された方法で管理するサービスであるEvent GridをGAとしてリリースした。
さらに、AWSは2019年にAmazon Eventbridgeをリリースした。このサーバーレスイベントバスは、AWSサービス、Software-as-a-Service(SaaS)、カスタムアプリケーションがイベントを使用して相互に通信できるようにするものである。そして最後に、他のベンダーもEvent GridやEventBridgeと類似のイベントバスサービスを提供している。例えば、TriggerMeshが提供するEveryBridgeである。それらはすべてがCloudEventsをサポートしている。
別のGoogleブログ投稿で、GoogleのディベロッパーアドボケートであるMete Atamel氏は次のように書いている。
Eventarcの長期的なビジョンは、より多くのソースとシンクからのイベントのハブとなり、Google Cloudで、あるいはそれを超えて統一されたイベントストーリーを実現することです。
そして:
将来的には、より多くのGoogle Cloudソース(Firestore、BigQuery、Storageなど)、Googleソース(Gmail、Hangouts、Chatなど)、サードパーティソース (Datadog、PagerDutyなど)から(監査ログを経由せずに)イベントを直接読み取ることが期待できます。そして、これらのイベントをより多くのGoogle Cloudシンク(Cloud Functions、Compute Engine、Pub/Subなど)やカスタムシンク(任意のHTTPターゲット)に送信できるようになることが期待できます。
Eventarcの詳細については、ドキュメントのランディングページをご覧ください。