今週のJava総まとめは、JDK 17を対象としたOpenJDK JEP、MicroProfile APIの更新、Gradleプラグイン開発をサポートするSchalk Cronjé氏によって作成されたライブラリであるGrolifantの1.0リリース、Hibernate、Piranha、QuarkusおよびSpringのポイントリリースからのニュースを取り上げる。
JDK 17早期アクセスビルドが先週更新された。Build 22のラベルが付けられ、Build 21からはさまざまな問題の修正を含む多くの変更がある。
JDK 17 GAリリースでこれまで対象とされたJEPには、次のものがある:
- 356: Enhanced Pseudo-Random Number Generators
- 382: New macOS Rendering Pipeline
- 391: macOS/AArch64 Port
- 398: Deprecate the Applet API for Removal
- 409: Sealed Classes
- 410: Remove the Experimental AOT and JIT Compiler
まだ検討中だが、最近候補 (Candidate) から対象ステータスの提案 (Proposed) ステータスに昇格したJDK 17のJEPが提案されている:
- 412: Foreign Function & Memory API (Incubator) - レビュー終了は2021年5月20日
- 414: Vector API (Second Incubator) - レビュー終了は2021年5月18日
詳細はリリースノートに記載されており、開発者はJava Bug Databaseを介してバグを報告することが奨励される。
MicroProfile 4.1への道のりで、先週3つのAPIが更新された: Health 3.1がアップグレードされ、候補版がリリースされた。長時間の実行アクティビティを調整するための疎結合サービス用の新しい舞台裏のAPIであるLong-Running Actions (LRA) 1.0がMicroProfileコミュニティに導入された。Reactive Messaging 2.0がリリースされた。
2021年6月30日のリリースが予定されている、Health 3.1は、MicroProfile 4.1に含まれる唯一の更新されたコアAPIになる。ただし、4つのスタンドアロンAPI (Context Propagation 1.2、Reactive Messaging 2.0、Reactive Streams Operators 2.0、GraphQL 1.1) はすべて、それぞれのバージョンに更新されており、MicroProfile 4.1にも含まれる予定だ。
フリーランスのエンジニアリングディレクターであるSchalk Cronjé氏は、Gradleプラグイン開発をサポートするライブラリであるGrolifantのバージョン1.0をリリースした。Cronjé氏は、Gradleから簡単に入手できないGradleプラグインを作成する際の重要な構成要素を提供するためにGrolifantを作成した。詳細は、ドキュメントとGitLabがある。
Hibernate Search 5.11.9.Finalと5.10.11.Finalは、どちらもメンテナンスリリースであり、Avro 1.10とJackson 2への機能アップグレードだ。Hibernateによると、前者はAvroシリアル化を含むクラスタリング機能のユーザのみに影響があるはずとのことだ。
Piranha 21.5.0がビルドの一部としてJakarta EE TCKサンプルを実行し、Servlet TCKの小さなコンプライアンス修正のある、Servlet Mapping APIの初期実装機能がリリースされた。さらに、詳細は課題リストにある。
Red Hatは、バージョン 1.13リリーストレインのメンテナンスリリースであるQuarkus 1.13.4.Finalをリリースした。2021年3月に利用可能になったQuarkus 1.13は、OpenTracing仕様とOpenCensus仕様の統合であるOpenTelemetry仕様をサポートしている。この最新リリースの詳細はリリースノートに記載されており、移行ガイドには、Quarkusアプリケーションをバージョン 1.13に移行する方法に関する情報が記載されている。
そして最後は、忙しい週となったSpringだ。いくつかのプロジェクトでいくつかのポイントリリースがJavaコミュニティで利用可能になった。
Spring Data 2021.0.1および2020.0.9は、バグ修正と依存関係のアップグレードを含むサービスリリースだ。Spring Framework 5.3.7に基づいて構築された両方のバージョンは、それぞれSpring Boot 2.5.0および2.4.6を介して使用できる。InfoQは、Spring Data 2021.0に関するより詳細なニュース記事をフォローアップする。
今後のSpring Bootサービスリリースに含まれる予定のSpring HATEOAS 1.3.1および1.2.6が一般的なバグ修正が行われリリースされた。詳細な変更ログは、バージョン 1.3.1およびバージョン 1.2.6が使用可能だ。
Spring LDAP 2.3.4がリリースされ、JDK9+でSpring LDAPが破損する問題などのバグが修正された。詳細については、リリースノートがある。
Spring Frameworkのポイントリリースは、45の修正と改善を実装するバージョン 5.3.7と、選択された9の修正と改善を実装するバージョン 5.2.15が利用可能になった。