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AmazonがElasticsearch Serviceをアップデート、新フォークの採用を開始

原文(投稿日:2021/04/28)へのリンク

Amazonは先頃、Amazon Elastic Serviceにいくつかの拡張機能をリリースした。今回の新機能には、このサービスが以前から関わっているプロジェクトであるElasticsearchに加えて、新たなフォークであるOpen Distro for Elasticsearchが関与している。Amazonが他の協力者とともに、Elasticによるライセンス変更への対処としてフォークを立ち上げたのは、今年始めのことだ。

Amazon Elasticsearch Serviceの最も注目される変更は、非同期検索(asynchronous search)である。このAPIを使うことで、他の方法ではタイムアウトになるようなクエリを実行することが可能になる。製品資料によると、非同期検索が効果的なのは、大規模なデータセットを対象とする検索や、比較的安価なハードウェアに格納されたデータに対するクエリである。さらに、ワイルドカード検索を実施する場合にも、結果の改善が期待できる。

Amazonの新機能である非同期検索には、もうひとつの興味深い点がある — その起源だ。Elasticが、Elasticライセンス下で配布される機能グループであるX-Packの一部として非同期検索APIをリリースした のは、1年近く前のことだ。このコードにはApache 2.0ライセンスが適用されなかったため、Amazonでは、この非同期検索コードを簡単にバンドルすることができず、代わりにOpen Distro for Elasticsearchの公開したAPIを採用した。この機能に関するOpen Distro APIElastic APIの比較が、実装における違いに反映されている。

Amazonは、Amazon Elastic ServiceをAmazon OpenSearch Serviceという名称に変更する予定である。

Elasticには商用サービスとして非同期検索が含まれており、Elastic Licenseの下で"フリーかつオープンに"使用することができる。Elasticは、このElastic LicenceがOSI承認ライセンスではないことを認識している。

これとは別の発表で、Amazonは、同社のElasticsearch 7.10のサポートに関する詳細を説明した。ユーザはバージョン7.10ベースの新たなドメインを作成することや、既存のドメインを新バージョンにアップグレードすることができる。

ライセンス変更を発表したブログ記事中で、Elasticは、Elasticsearchバージョン7.10が、Apache 2.0ライセンス下で配布される最後のリリースであることを示唆している。そうなれば、Amazonが、将来的な商用拡張のソースをOpen Distro for Elasticsearchに変更する可能性は極めて高い。Elasticは2020年11月に、Elasticバージョン7.10をリリースしている。

Amazonのサービス以外にも、Elasticsearchのクラウドマネージドバージョンにはいくつかの選択肢がある。Elasticは、Elasticsearchのマネージドバージョンを、AWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platformで提供している。ユーザはサービスの最新バージョン、具体的には7.12.07.11.2といったバージョンをデプロイするように選択することが可能である。14日間の無償トライアルも用意されている。AzureあるいはGoogle Cloudの各マーケットプレイス経由でElasticのマネージドインスタンスをデプロイするという選択肢もある。ただし、ElasticがMicrosoftおよびGoogleの各ユーザに向けて資料化しているように、このパスにはいくつかの注意点がある。3大メジャークラウドすべてのマーケットプレイスには、セルフマネージド版も公開されている。

4月29日改訂: Elastic非同期検索APIの正確なライセンスを反映するように、本記事を改訂した。誤りについてお詫びを申し上げる。

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