Microsoftは最近、Windows 10の特定のバージョンでInternet Explorer 11デスクトップアプリケーションが2022年6月15日に廃止されることを発表した。レガシーInternet ExplorerベースのWebサイトおよびアプリケーションは、Microsoft Edgeに組み込まれているInternet Explorerモードで引き続き動作する。
Microsoftは、Internet Explorer 11(IE11)およびMicrosoft Edge Legacyから新しいMicrosoft Edgeへ投資をシフトしている。IEモードのMicrosoft Edgeは、Windows 10上のInternet Explorer 11デスクトップアプリケーションを正式に置き換えることになる。その結果、Internet Explorer 11デスクトップアプリケーションは、Windows 10の特定のバージョンについて、サポートが終了し、2022年6月15日に廃止される。しかしMicrosoftは、具体的に次のように述べている。
この廃止は、市販のWindows 10 LTSCまたはServer Internet Explorer 11デスクトップアプリケーションには影響しません。また、MSHTML(Trident)エンジンにも影響しません。この発表の対象範囲の一覧、およびその他の技術的な質問については、FAQを参照してください。
発表の時点で、Internet Explorer 11デスクトップアプリケーションは、一部のWindowsバージョン(Windows 8.1、Windows 7拡張セキュリティ更新プログラム、Windows 10 Server SAC、Windows 10 IoT長期サービスチャネル(LTSC)、Windows 10 Server LTSC、Windows10クライアントLTSC)では影響を受けない。Windows 10 LSTCは、MRIマシンや航空交通管制システムなど、寿命の長いデバイスで使用されている可能性がある。2021年8月、Microsoft 365はIE11のサポートを終了する。
Microsoft EdgeのIEモードは、Internet Explorerを引き続き必要とするレガシーのWebサイトとアプリケーションの組み込みサポートを提供する。たとえば、Edgeは、1996年に導入されたテクノロジであるActiveXコントロールを独自にサポートしている。レガシーアプリケーションのサポートは、企業にとって特に重要であり、Microsoftは概算で1,678のレガシーアプリがあると推定している。
Microsoftは、従来のIEアプリケーションとの互換性に加えて、デュアルエンジンのMicrosoft Edgeに切り替えることの利点を2つ挙げている。1つ目は、IEユーザは、Edgeブラウザーに定期的に提供される最新の機能を楽しむことができる。これには、アイデアの整理を可能にするEdgeコレクションやブラウザータブ管理(垂直タブ、タブをスリープ状態にしてシステムリソースを節約することで速度を上げる)などの生産性向上の機能が含まれる。次に、IEユーザは、報告されたセキュリティ問題に対応する際にMicrosoft Edgeのアジリティのメリットを享受できる。発表の投稿は次のように説明している。
Internet Explorer 11は、セキュリティ更新プログラムを毎月パッケージ化しており、Microsoft Edgeは、数時間ではなくても数日以内に、急を要する脆弱性に対するセキュリティパッチを発行できる。
EdgeのIEモード自体は、少なくとも2029年の終わりまでサポートされる。そのため、IT部門がレガシーアプリケーションから移行するための猶予がある。