直近のGoogle I/O会議で、GoogleはAndroidプラットフォームに対して多くの重要な改善を行った。最も注目すべきは、2014年に導入されたオリジナルのマテリアルデザインが大幅にオーバーホールされ、Jetpack Composeが1.0に近づき、Android Studioの生産性が向上したことである。
Material Youは、Android UIデザインパラダイムを、柔軟性とカスタマイズ性の向上が求められる現在のモバイルの状況に合わせて、最新にしようとするものである。
今日の課題は広がってきています。コンピューティングは成長を続けており、私たちの生活のより多くの領域でより多くの画面が表示されています。また、ユーザは、個人のデバイスに対してより表現力とコントロールを求めています。彼らは、実用的で機能的な体験以上の、感情を呼び起こすような体験を求めています。
Material Youの主要な機能の1つは、壁紙の選択に基づいてアプリで使用されるカラーパレットをカスタマイズすることにより、各ユーザのスタイルと好みに適応することである。Googleは、ユーザのパレットの好みに合わせてアプリのスタイルを自動的に調整する機能に対して自信を持っている。
Material Youでは、開発者がさまざまなフォームファクター、画面サイズ、入力方法、そして、デスクトップからモバイル、ウェアラブルに至るまでのすべてのハードウェアのバリエーションに簡単に適応できるようにすることも目指している。これに関連して、Material Youは、ユーザがニーズに合わせてUIをカスタマイズして調整する可能性を広げることによる、アクセシビリティの向上にも焦点を当てている。
Material YouはAndroid 12の一部であり、現在ベータ版で利用できる。
2年間の開発を経て、Jetpack Composeは現在、最初の安定版リリースに近づいている。Composeは、AndroidアプリのUI開発をシンプルにして、加速することを目的としている。Composeの重要なアイデアは、その場に固定され、環境の変化に適応する構成可能な要素からUIを構築することである。たとえば、依存関係の挿入を管理するためにHiltを使用する場合、Composeを使って自動的にビューモデルを作成できる。Jetpack ComposeはMaterial Youのサポートを得ており、Jetpackの他のライブラリとのインテグレーションを強化しており、簡単に採用できるようになってきている。
Jetpack自体に対しても多くの改善があった。デバイス間でカメラ機能をより簡単に使用できるようにすることを目的としたCameraX、小さなチャンクでデータを表示するために使用されるPaging 3、暗号化の使用をシンプルにするためのSecurity cryptoなどである。
ツールの最前線では、現在ベータ版のAndroid Studio Arctic Foxは、UIデザインを加速し、アプリを新しいデバイスに拡張し、開発者の生産性を向上させることを目的としているとGoogleは述べている。Android Studioでは、Composeツールとの統合、複数のデバイスでのテストの実行のサポート、データベースの簡素化、App Inspectorによる同時デバッグが改善されている。Android StudioもGradle 7に移行し、macOSを使う開発者向けにApple Siliconのサポートを導入している。
Android Studio Arctic FoxはGoogle開発者ポータルからダウンロードできる。