調査によると、Java開発者の4人に1人は最近より本格的なJava IDEとなったMicrosoftの無料のクロスプラットフォームIDEのVisual Studio Code (VS Code) を使用している。新しいようこそ画面と構成画面によりプロジェクトのセットアップが容易になり、新しいプロジェクトと階層ビューによりコードナビゲーションが容易になり、生活の質が向上してコーディング時間が節約され、Spring FrameworkとMicrosoftのAzureクラウドサービスとがより統合された。
VS Codeは、Visual Studio for WindowsおよびVisual Studio for Macとともに、MicrosoftのVisual Studio IDEファミリのメンバだ。マイクロソフトは昨年2月に2020年の900万人、2017年末の260万人から増加し、VS Codeのユーザー数を1,400万人と主張した。Java開発者は約800万人だ。
2つの著名な調査がJava IDEの市場シェアを報告している。JRebel 2021 Java Technology Report (2020年8月から11月の876件の回答) では、VS Codeが27%、IntelliJ IDEAが65%、Eclipse IDEが48%の市場シェアを獲得した。Snyk JVM Ecosystem Report 2021 (2021年2月から3月の2,000を超える回答) は、VS Codeの市場シェアを23%、IntelliJ IDEAを72%、Eclipseを25%と判定した。どちらのレポートでも、この質問では複数の回答が可能だった。Snykはまた、2人に1人の開発者が複数のIDEを使用し、4人に1人の開発者が4以上のIDEを使用していることも発見した。
Java Extension Pack拡張機能には、VS CodeのコアJava IDE機能が含まれている。Microsoft Developer YouTubeチャンネルの最近のビデオでは、この拡張機能に関連する更新について詳しく説明している。
- Javaプロジェクトの新しいようこそ画面では、新しいプロジェクトを作成したり、既存のプロジェクトを開いたり、Javaツールのクイックツアーに参加したりできる。新しいプロジェクトでは、Maven archetypes、Spring Boot、Quarkus、MicroProfileを使用可能だが、ビルドツールを完全に使用できないことがある。Microsoftは、実験的な機能としてVS codeの2月の更新でこの画面を追加した。
- 新しい「Javaランタイムの構成」画面では、プロジェクトJDKを設定できる。また、インストールされているすべてのJDKが表示され、さまざまなOpenJDKディストリビューションからJDKをダウンロードできる。
- 新しいJava Projectビューは、Eclipse IDEのProject Explorerビューをモデルにしている。
- 型階層ビューには、基本クラスと派生クラスがツリー構造として表示される。このビューは、Eclipse IDEおよびIntelliJ IDEAの対応するビューに似ている。Red Hatがこの機能に貢献した。
- ドラッグアンドドロップでクラスを新しいパッケージに移動すると、移動されたクラスへのすべての参照を更新する適切なリファクタリングがトリガされるようになった。Red Hatがこの機能も構築した。
- Mavenビューでは、「ライフサイクル」セクションに実行可能なすべてのゴールが表示されるようになった。ただし、各プラグインにも、ゴールが個別にリストされている。
- Spring Boot Dashboardには、Spring Bootプロジェクトのメインクラスが表示される。これにはSpring Boot Extension Packの一部である同じ名前の拡張機能が必要だ。
- Springプロジェクトは、デバッグ中にソースコード内の変数、フィールド、およびパラメータの値を表示するようになった。これには、Spring Boot Extension Packにも含まれているSpring Boot Tools拡張機能が必要だ。これは、Microsoftが4月に追加したJavaのインライン値表示に依存している。
- すべてのJUnitテストメソッド (
@BeforeEach
や@AfterAll
など) は、コンテキストメニューを介してクラスで簡単に生成できるようになった。Microsoftは4月にこれも追加した。 - JARファイルを生成するJavaプロジェクトは、シングルクリックでMicrosoft Azureにデプロイできる。これには、Azure Tools拡張機能が必要だ。
- Microsoft Azure上のSpring Cloudプロジェクトの新しいビューは、開始、停止、スケールなどの一般的な操作をVS Codeで直接提供する。これにも、Azure Tools拡張機能が必要だ。
Microsoftはまた、2つの一般的なAzure機能のJavaの例を示した: Application InsightsとDevOps Starterだ。Application Insightsは、New Relicから提供されるのと同様のアプリケーションメトリックを提供する。これらのメトリックは、デプロイされたアプリケーションの外部のエージェントによって、またはAzure SDKを介してアプリケーション自体によって収集される。
DevOps Starterは、GitHubリポジトリ、継続的インテグレーションのためのGitHub Actions、Azureへのデプロイメント、およびテストを完備したアプリケーションを作成する。DevOps Starter JavaプロジェクトはGradleを使用できるようになった。これにより、例に示すように、ビルド時間がMavenの数分から33秒に短縮された。
Oracleは先頃、Project HelidonマイクロサービスフレームワークのVS Code拡張機能を発表した。この拡張機能にはプロジェクト生成ウィザードが含まれており、OracleがHelidon 2.0で追加したHelidon CLIを使用してアプリケーションを継続的にコンパイルおよび再起動することもできる。
Microsoftは、リリースから1月後の2021年4月にVS CodeでJava 16をサポートした。