Azureは最近、Azure VM Image Builderサービスの一般向け提供を発表した。これは、HashiCorp Packer上に構築されたマネージドサービスで、LinuxまたはWindows仮想マシンイメージを作成するものであり、AzureとAzure Stack全体のセキュリティポリシーに準拠する。
エンタープライズクラウドの移行に特に有用なAzure VM Image Builderを使うと、開発者はテンプレートを使ってイメージを作成し、ベースソースイメージ、カスタマイズ、新しいイメージを配布する必要のあるリージョンなどの構成情報を追加できる。Azure VM Image Builderは、Azure DevOpsあるいは、他のツールを使って、既存のイメージビルドパイプラインに統合でき、PackerシェルプロビジョナースクリプトをサポートするPackerマニフェストと同様の構文を共有できる。MicrosoftのLinux on Azure製品マーケティングマネージャーであるMichael Yen-Chi Ho氏は、新しいサービスなしでイメージを構築する際の課題と、パッチ適用や更新を含むすべてのタスクを自動化することが重要である理由を強調している。
イメージの作成は常に重要でありながら複雑なプロセスでした。組織内のさまざまなチームから要件を収集することから始め、次にイメージ構成ツールの構築を開始する必要があります。そして、新しいカスタムゴールデンイメージの作成の実装をサポートする適切なインフラストラクチャをセットアップする必要があります。最後に、一度に多数のイメージを作成する場合は、すべてをファネルに入れて作業を開始できるように、自動化の構成が必要となります。
Azure VM Image Builder Serviceを使う最も一般的なシナリオとして、当クラウドプロバイダーは、LinuxまたはWindowsのイメージ作成プロセスの合理化、コアアプリケーションと構成の統合、既存のイメージのパッチ適用と更新、Azure Shared Image Galleryを使ったグローバルなイメージの配布、既存のイメージ作成パイプラインとの統合を提案している。別の記事で、当クラウドプロバイダーは、Azure VM Image BuilderとPowerShellを使ってWindows Virtual Desktopイメージを作成する方法を示している。
出典: https://azure.microsoft.com/nl-nl/blog/streamline-your-custom-image-building-process-with-azure-vm-image-builder-service/
サービスのGAは大幅に遅延した。ほぼ3年前にLinux向けのプライベートプレビューとして発表されたAzure VM Image Builderは、2020年末までに一般向けに提供される予定であった。複数のプラットフォーム向けのイメージの構築をサポートしているクラウドプロバイダーはMicrosoftだけではない。AmazonはEC2 Image Builderを提供している。GoogleはHCP Packerを使ってGoogle CloudでVMイメージを構築する方法を EC2 Image Builder and Google 文書化している。
Azure VM Image Builderには、Azureポータル、Azure CLI、PowerShell、AzureDevOpsを使ってアクセスできる。Linuxカスタムイメージ、Windowカスタムイメージを構築し、Azure VM Image Builderテンプレートを作成するためのチュートリアルが利用できる。Azure VM Image Builder Serviceを使う顧客は、サービス自体に対して直接料金を支払うことはないが、イメージの作成中に使われた計算、ネットワーキング、ストレージリソースに対して課金される。