今週2021年8月9日のJava総まとめでは、Project Loom、OpenJDK、JDK 18、JDK Mission Control、Spring Data、Quarkus 2.1.2.Final、Micronaut 3.0.0-RC1、Kotlin 1.5.20-RC、Piranha 21.8.0、JDKMon 16.0.8、およびEclipseCon 2021 Community Dayのアジェンダからのニュースを特集する。
OpenJDK
JEP 417、Vector API (Third Incubator) は、ドラフトから候補ステータスに昇格した。このJEPは、パフォーマンスの向上に加えて、前の2ラウンドのインキュベーション、JEP 414、Vector API (Second Incubator)、Vector API (Incubator) からのフィードバックに応えた拡張機能を組み込むことを提案している。JEP 338はJDK 16にインキュベーターモジュールとして統合され、JEP 414はJDK 17を対象とした最終的なJEPの1つとして定義されている。
JDK 18
先週、JDK 18早期アクセスビルドのビルド 10が利用可能になり、さまざまな問題の修正を含むビルド 9からの更新が行われた。詳細については、リリースノートに記載されている。
JDK 17、JDK 18のどちらも、開発者がJava Bug Databaseを介してバグを報告することが奨励される。
Project Loom
Project Loom早期アクセスビルドのビルド 18-loom+2-74は、Javaコミュニティで利用可能になり、これはJDK 18早期アクセスビルドのビルド 9に基づいている。
JDK Mission Control
Java Mission Control (JMC) 8.1のソースリリースが利用可能になった。バイナリはダウンストリームベンダーの提供で利用可能になる。この新しいリリースにはJDK 11以降が必要だが、OpenJDK 8u272以降およびOracle JDK 7u40以降でも引き続き使用できる。
バグ修正に加え開発者は次のことを期待できる: Eclipse 2021-03のサポート。フライトレコーダのデータをGraphvizとJSONでさらに効率的にシリアライズするための新しいバンドル。すでに実行中のJVMプロセスでフライトレコーダのイベントを発行するように構成できる新しいJMCエージェントプラグイン。
Spring Framework
Spring Dataチームは、先週Javaコミュニティがポイントとマイルストーンリリースを利用できるようになり忙しかった。
Spring Data 2021.0.4および2020.0.12が両バージョン共Spring Framework 5.3.9上に構築され依存関係のアップグレードとバグ修正でリリースされた。これらのバージョンはそれぞれSpring Boot 2.5.4および2.4.10の今後のリリースで使用されるだろう。
Spring Data 2021.1.0への道のりで、多くの依存関係のアップグレードを行った2番目のマイルストーンリリースが利用可能になった。このリリースもSpring Framework 5.3.9の上に構築されており、Spring Boot 5.6.0-M2を通して使用できるだろう。
Quarkus
Red Hatは、2番目のメンテナンスリリースであるQuarkus 2.1.2.FinalをJBoss Threads 3.4.2.Final、SmallRye Config 2.4.3、Hibernate ORM 5.5.6.Finalへの依存関係のアップグレードと多数のバグ修正で提供した。詳細については変更ログに記載されている。
The Road to Micronaut 3.0
5つのマイルストーンリリースの後、Object Computing, Inc.は次を含むMicronaut 3.0-RC1をリリースした: Google Cloud Platform 4.0.0-RC2、Flyway 4.1.0、Views 3.0.0-M2、Servlet 3.0.0-RC2などのプロジェクトのアップグレード、アノテーションプロセッサを使用したJDK 17のサポート、ビジター (visitor) からの既存のアノテーションにステレオタイプを追加するためのサポート。
Micronaut 2.5.12も先週いくつかのバグ修正が行われてリリースされた。
Kotlin
JetBrainsはKotlin 1.5.30-RC機能をリリースした: 一貫性を高め、エラーが発生しにくいようにするための、実験的なオプトイン要件メカニズムの更新。アノテーションクラスのインスタンスを作成する機能。アルファ版からベータ版へのKotlin/JSコンパイラの昇格。GradleでのJavaツールチェーンサポート。RegexとDuration APIの改善。
Piranha
Piranha 21.8.0がリリースされた。「もう少し磨きをかける」エディションと呼ばれるこのリリースには、先月の修正をSonarCloudの依存関係で補完した追加のバグ修正が含まれている。詳細については、ドキュメントと課題追跡に記載がある。
JDKMon
インストールされたJDKを監視および更新する新しいツールであるJDKMonの最新バージョンが、Javaコミュニティで利用可能になった。AzulのプリンシパルエンジニアであるGerrit Grunwald氏によって作成されたバージョン 16.0.8は、新しいIBM Semeru RuntimesのサポートとLinuxのポップアップ問題を解決するバグ修正が行われている。詳細については、InfoQの最近のニュース記事に記載されている。
Jakarta EE Community Day
Eclipse FoundationのJakarta EE開発者アドボケイトであるIvar Grimstad氏は、EclipseCon 2021 Community Dayのアジェンダが完了したことを発表した。講演者には、Tanja Obradovic氏、Ivar Grimstad氏、Emily Jiang氏、Arjan Tijms氏、Steve Millidge氏、Andy McCright氏、Otavio Santana氏が含まれる。EclipseCon 2021は、2021年10月25日-28日に予定されている。