チームの健全性と幸福を調査し、話し合うためのヘルスアセスメントがある。Gwenno Haf Hughes氏が言うには、チームに独自のヘルスチェックを作成してもらい、チェック対象のチームのヘルスがどのように見えるかを理解するのは良いことだ。私たちはファシリテーターとして、チームが何をどのように改善するかの決定を支援する。
アジャイルチームリーダーであるGwenno Haf Hughes氏は、A Day of Organisational Psychological Safety by Aginextで健全なチームについて講演した。
Hughes氏が言うには、まず第一に健全なチームでなければ、幸せなチームは不可能だ。チームとしても個人としても健全であるほど、パフォーマンスが向上し、気分も良くなる。パフォーマンスが良く、気分が良い場合は、おそらく幸せであろう。
Hughes氏は、チームの健全性をどのように評価できるかを説明した。
2014年に、Spotifyは「チームのヘルスチェック」の詳細を記したブログを公開しました。これは、私が提案する、チームの健全性の判断する方法の基礎を形作るものです。簡単に言えば、チームに、それぞれの良い例と悪い例とともに、一連の健全性指標(彼らにとって健全性がどのように見えるか)を提示します。次に、チームは、これらの各指標に関して、自分たちがどれだけうまく実施していると思っているかを投票します。
Spotifyは、会話を促進するためのヘルスチェックワークショップの一環として投票を行うことを提案しています。ワークショップの終わりまでに、指標に関してチームがどれほど健全であるかを示す必要があります。
Hughes氏は、Spotifyのブログを取扱説明書としてやみくもに使用するのではなく、独自のヘルスチェックを作成するためのインスピレーションとして使用することを勧めている。
個人的には、チームにMentiMeterなどのツールを使って、利用できる指標のワードクラウドを生成するように依頼するのが好きです。チームが何に価値を置いているかについての優れた視覚的情報が得られます。次に、ちょっとした楽しいことがあります。良い例と悪い例を考え出すことです。これは必ずしもチーム全体で実施する必要はありませんが、誰かとペアを組んでアイデアを交互に出してみるとよいでしょう。
ヒント:実生活の例を使わないように、チームが理解できる言語を使用するように、そして現実的になるように注意してください。ヘルスチェックが健全性を正確に反映するためには、チームが指標を正しく認識する必要があります。
チームの健全性と幸福度をどのように改善するかを決めるのはチーム次第だ。何ができるかは毎回違うものになるであろうとHughes氏は語った。ただし、改善を行う前に、何を改善する必要があるかを理解する必要がある。
ヘルスチェックが終了すると、チームはどの領域にフォーカスを当てる必要があるかを理解します。次に、その指標のスコアが今後向上することが期待できる一連のアクション(そして担当者!)を提案する必要があります。個人的には、透明性を確保し、チーム全体がアイデアを提案できるようにするために、ヘルスチェックに続く別のワークショップをお勧めします。
Hughes氏は、このワークショップをファシリテートする方法について提案している。
チームを2~4人の小さなグループに分割し、特定の指標にフォーカスします。理想的には、チームは関心のある分野に基づいてこれらのグループに自己組織化します。グループは、今後の指標スコアを改善するために、議論し、チームが実行可能な最大3つのアクションのリストを作成します。
個々の話し合いの後、チーム全体を再編成し、調査結果を共有し、アクションを提案します。その後、チームとしてコミットしたいアクションに同意します。少人数のグループの場合、全員が参加して意見を聞く機会を与える必要があります。それと同時に、設定された時間内でトピックを深く掘り下げてもよいです。
最後に、Hughes氏は、チームが最も健全的であると考える領域を調べて、その領域で特に成功している方法と理由を理解し、何を繰り返したり拡大したりできるかを学ぶことを推奨した。これは、士気が高い状態で終わるように、セッションの終わりに向けてチーム全体で行うことができると述べられた。
InfoQは、チームのヘルスアセスメントの推進についてGwenno Haf Hughes氏にインタビューした。
InfoQ: 健全なチームをどのように定義していますか。
Gwenno Haf Hughes: かなり基本的な調査の結果、健全なチームの1つの包括的な定義があるわけではないという結論に至りました。
健全の定義が個々人で異なるのと同じように、健全なチームを構成する要素は、チームごとに異なる可能性があります。各チームに共通の要因があることは間違いありません。たとえば、目的をはじめとして、役割の明確さや権限委譲に至るまでです。健全に関してチームがどのように見えるかを決定する際には、慎重に検討する必要があります。重要な要素は、チーム自身が健全であることがどういうものであるかを理解し、チームがそれに向けて取り組むことを表明することです。
InfoQ: 幸せなチームとはどのようなものでしょうか。
Hughes: 幸せなチームが何を感じているかがその全てです。あなたが幸せなチームにいるなら、あなたにはわかるでしょう。
InfoQ: どのようにして独自のヘルスチェックを作成すればよいでしょうか。
Hughes: 難しいところに深く入り込みヘルスチェックを実行する前に、対象のチームから見て健全さとは何かを理解することに時間を費やすことをお勧めします。約10の健全性指標とそれぞれの良い/悪い例があるので、それをニーズに合わせて調整することから始めましょう。チームにとってこれらの指標が実際にどういったものかを理解するのに役立ちます。リストの作り方はさまざまです。ワークショップ中でも、それとは別に演習として実施してもかまいません。
指標と例を作ったら、チームはそれをどのように計測するかを決定します。そのデータを取得する方法は多数あります。匿名フォームをはじめとしてワークショップに至るまで。ただし、プロセスのある時点でワークショップを開催することをいつもお勧めしています。その理由は、チーム内のすべての個人が、チームが全体スコアに影響を与える指標に対してやろうとしていることについて、どのように感じているかをオープンに話し合うことができるためです。ワークショップは、対面でもリモートでも同様に機能します。対面であれば、Spotifyが使っている交通信号投票カードを使うことができます。リモートであれば、Zoomのポーリング機能や、創造的に進めたい場合にはMiroを使うこともできます。
私自身、データをより適切に視覚化できるように、基本的にはGoogleフォームを使う傾向があります。さらに、ワークショップ前とワークショップ中の2回投票するようチームに依頼することもあります。ワークショップ前の結果は、ワークショップ内での会話を促進するためのツールとして役立ちます。グループ全体で意見を共有すると、結果が変わることもよくあります。
心理的な安全性を念頭に置いて、ワークショップをファシリテートすることにした場合でも、個人が匿名で投票できるようにすることをお勧めします。ヘルスチェックは信頼と誠実さに依存しており、ヘルスチェックを実施する最善の方法を知っているのは、チーム内のメンバーだけなのです。
InfoQ: チームの健全性についてもっと知りたい場合、どうすればよいでしょうか。
Hughes: いくつか提案があります。
- Spotifyオリジナルのチーム健全性チェックブログ
- 健全なチームは幸せなチームだ - プレゼンテーションデッキと誰でも自由に使えるサンプルツールを含むGoogleドライブフォルダ
- チームの5つの機能不全、Patrick Lencioni氏(ビデオ、本)
- Ron Edmondson氏の「健全なチームの7つの共通点」