最近DebugBearは、Chrome拡張機能のうち、最も人気のある1000個について、ブラウザのパフォーマンスとエンドユーザエクスペリエンスに与える影響をレビューした調査結果を公開した。拡張機能の中には、ページの読み込み時間が最大4秒遅れるものもある。また、ページの読み込み時に20秒を超えるCPUアクティビティが発生することにより、バッテリー寿命が短くなるものもある。
Webパフォーマンス監視会社のDebugBearは、最も人気のある1000個のChrome拡張機能を使用した場合のブラウジングパフォーマンスへの影響を分析した。ブラウザのパフォーマンスへの影響を4つの基準でスコアリングした。その基準は、WebサイトのCPU消費量、バックグラウンドCPU使用率、ページレンダリング時間、メモリ消費量だ。拡張機能のパフォーマンスへの影響は、さまざまなコンテンツカテゴリを表す5つのWebページのサンプルで測定した。そのWebページは、シンプルなテストページ、apple.com、toyota.com、The IndependentとPittsburgh Post-Gazetteのニュース記事だ…
DebugBearは、レポートの結果を次のようにまとめた。
2021年のレポートの主な調査結果:
- Honey、Evernote Web Clipper、Avira Browser Safetyなどの人気の拡張機能は、Webサイトの速度に重大な悪影響を与える可能性がある
- 広告の多いウェブサイトでは、広告ブロッカーとプライバシーツールがパフォーマンスを大幅に向上できる
開発者は、お気に入りの拡張機能のパフォーマンスをオンラインでインタラクティブに確認できる。
全レポートと追加調査結果はオンラインで読むことができる。DebugBearの調査は、Chromeブラウザ(GoogleのLighthouseを使って収集されたデータ)に限定されている。DebugBearのやり方では、結果はシミュレーション結果ではなく、スロットリングされていない観測メトリックを示している。シミュレーション結果は有用だが、制御された環境で適用された仮説に基づいている。実際のユーザが観察した実パフォーマンスデータでは、多くの場合、ユーザエクスペリエンスをより正確に視覚化することができる。
拡張機能は、ブラウジングのパフォーマンスに影響を与える。目的を実現するために追加のコードを実行するためだ。コードの中には、ページが開いたときにページと一緒に実行されるものもある。バックグラウンドスレッドで後で実行されるものもある。余分なコードはさらにバッテリーとブラウザのメモリ消費を増やす。ブラウザ拡張機能のパフォーマンスへの影響は、読み込まれたページによって大きく異なる。また、複数の拡張機能をインストールしたユーザは、拡張機能の複合的な影響により、パフォーマンスが著しく低下する可能性がある。