AWS Graviton2 プロセッサは、顧客にWebやモバイルのバックエンド、データ、メディア処理などのワークロードのパフォーマンス対価格の比率を向上させるAWSによってカスタムビルドされた64ビットArmベースプロセッサだ。先頃、AWSは、AWS Graviton2 プロセッサを使用したAWS Lambda関数の一般提供 (GA) を発表した。
AWS Graviton 2 プロセッサのサポートにより、カスタムランタイム (provided.al2) を含むAmazon Linux 2上に構築されたさまざまなLambdaランタイム (NodeJS 12.xと14.x、Python 3.8と3.9、Java 8 (java8.al2) と11、.NET Core 3.1やRuby 2.7) は、次の2つのアーキテクチャをサポートするようになった:
- x86_64 – x86ベースプロセッサの64ビット x86アーキテクチャ (デフォルト)
- arm64 - AWS Graviton2 プロセッサの64ビット ARMアーキテクチャ
AWS Graviton 2 プロセッサのサポートにより、ユーザは既存のx86ベースのLambda関数を設定してAWS Graviton2 プロセッサをターゲットにしたり、コンソール、API、AWS CloudFormation、AWS CDKを使用してAWS Graviton2を使用する新しい関数を作成することができるようになった。さらに、AWS Lambda Layersは、zipファイルまたはコンテナイメージを使用したx86ベースまたはArmベースの関数のターゲティングもサポートする。
Graviton 2 プロセッサでLambda関数を実行すると、x86_64アーキテクチャよりも実行時間が短縮され、コストが削減される。AWS Graviton2 プロセッサを使用したAWS Lambda関数に関するAWSニュースのブログ投稿で、AWSでチーフエバンジェリスト (EMEA) のDanilo Poccia氏は次のように説明している:
Lambdaは、関数のリクエスト数とミリ秒単位の期間 (コードの実行にかかる時間) に基づいて課金されます。Arm/Graviton2 アーキテクチャを使用する関数の場合、時間料金はx86の現在価格より20%低くなります。同様に20%の削減がProvisioned Concurrencyを使用する関数の時間料金にも適用されます。
さらに、AWSのHacker Newsスレッドの回答者は、ARMを使用するLambdasを立ち上げて、次のように述べた:
一般的に、ARMは実行されたワーク単位あたりでAWSで安価です。しかし、x86がまだ起動しようとしている間に、ARMがすぐにLambdaを起動するようなきびきびとした弟であると考えてはいけません。これがARMについて言及しているコメントを読んだときに私が受けたイメージです。仮想化環境がそれほど速く起動されることはありません。単により少ないお金でより多くの仕事をするだけです。
現在、AWS Graviton2 プロセッサを使用するAWS Lambda関数は、アジアパシフィック (ムンバイ)、アジアパシフィック (シンガポール)、アジアパシフィック(シドニー)、アジアパシフィック (東京)、ヨーロッパ (フランクフルト)、ヨーロッパ (アイルランド)、ヨーロッパ (ロンドン)、米国東部 (北バージニア)、米国東部 (オハイオ)、および米国西部 (オレゴン) リージョンで利用可能だ。価格の詳細については、価格ページに記載されている。