Googleは最近、Backup for GKEのプレビュー版を発表した。これは、Kubernetesで実行されているコンテナ化されたアプリケーションとデータを保護、管理、復元するためのクラウドネイティブの方法である。
新しいサービスを使うと、開発者はバックアッププランを作成して、アプリケーションデータとGKEクラスタ状態データの両方の定期的なバックアップをスケジュールし、各バックアップを同じリージョンあるいは異なるリージョンのクラスタに復元できる。
出典: https://cloud.google.com/blog/products/storage-data-transfer/google-cloud-launches-backups-for-gke
Kubernetesとコンテナ化されたアプリケーションの採用が増えるにつれ、リレーショナルデータベースを含むより多くの処理に対してマネージドバックアップソリューションが必要になる。Google CloudのGMストレージであるGuru Pangal氏と、製品管理のディレクタのBrian Schwarz氏は次のように書いている。
Google CloudユーザはGKEの採用を継続しています(..)コンテナ内でステートレスアプリケーションを実行しているだけではありません。コンテナ内でMySQLやPostgreSQLなどのデータベースやその他のステートフルワークロードを実行しています。
Google CloudのプロダクトマネージャであるChris Schilling氏とManu Batra氏が、どのようにして新しいサービスがバックアップとコンプライアンスの要件をシンプルにしているかについて説明している。
Backup for GKEの前は、多くのGKEの顧客が、ステートフルアプリケーションデータをGKEクラスタの状態データとは別にバックアップしていました。アプリケーションデータはストレージベースのバックアップを通して保護できます。一方でクラスタの状態データはカスタムスクリプトを使ってキャプチャされ、別のカスタマーバケットに保存される場合があります。継続的なバックアップ要件を持つ顧客は、定期的なバックアップを実行し、コンプライアンスを実証するために自社開発のソリューションに依存していました(...)テスト目的のクローンの作成や、あるクラスタから別のクラスタへのデータの移行などのストレージ管理タスクは、追加の運用オーバーヘッドとなっていました。
クラウドプロバイダが永続ディスク機能をGKEで使う方法を文書化したとしても、GKEクラスタをバックアップするネイティブな方法がないことは多くの開発者にとって課題であった。Redditスレッドでは、ユーザは、重要なコーディングとテスト、サードパーティツールを必要とするアプローチ、あるいはマルチリージョンデプロイをサポートしないアプローチなどさまざまなものを提案している。
MitelのクラウドアーキテクチャのシニアマネージャDaniel Dersch氏は、代わりにBackup for GKEを使ってクラスタのサービス範囲を拡張できるかどうかを質問している。
数か月前に誤ってGKEクラスタをプロビジョニングしたが「サービス範囲」に十分なIPアドレスを提供しなかったとします。クラスタを実行可能な状態でバックアップし、クラスタを削除し、より広いサービス範囲で再作成できるでしょうか。みんなのために聞いています。
Backup for GKEに加えて、Pangal氏とSchwarz氏は、他にもGoogleクラウドの新しいストレージ機能Filestore Enterpriseを発表した。これは、複数のゾーンにわたる同期レプリケーションによる高可用性、カスタムリージョンの選択を提供する。また、オプションでデュアルリージョンバケット用の15分のRPOを提供する。
Backup for GKEの価格はまだ発表されていない。プレビュー版を使う場合、既存顧客はアカウントチームまたは営業担当者に連絡する必要がある。