今週2021年11月1日のJava総まとめでは、OpenJDK JEP、JDK 18、Helidon 2.4.0、Open Liberty 21.0.0.12-beta、Spring Cloud とその関連サブプロジェクトのポイントリリース、Quarkus 2.4.1.Final、Hibernate Reactive 1.0.1、WildFly 25.0.1、JReleaser 0.8.0. からのニュースを特集する。
OpenJDK
インターネットアドレス解決 SPI JEP 418 のレビューが終了し JDK 18 の Proposed to Target から Targeted ステータスに昇格した。この JEP は、ホスト名とアドレス解決のためのサービスプロバイダインターフェイスを定義することを提案している。java.net.InetAddress
クラスは、デフォルトの組み込み OpenJDK リゾルバ以外のリゾルバの利用が可能になる。
削除にむけた非推奨のファイナライズ JEP 421 は、Draft から Candidate ステータスに昇格した。この JEP は、将来の JDK リリースで削除するために、JDK 1.0 で最初に導入されたファイナライズメカニズムを非推奨にする。ファイナライズはリソースリークを回避するように設計されているが、予測できない遅延、制御されていない動作、スレッド化などでいくつかの重大な欠陥があり、デフォルトで常に有効になっていた。
JDK 18
JDK 18 早期アクセスビルドは、ビルド 21 からさまざまな問題の修正を含む更新を行ったビルド 22 が先週利用可能になった。詳細についてはリリースノートに記載されている。
JDK 18 の機能セットは、現在次のとおりだ:
- JEP 400: UTF-8 by Default
- JEP 408: Simple Web Server
- JEP 413: Code Snippets in Java API Documentation
- JEP 416: Reimplement Core Reflection with Method Handles
- JEP 417: Vector API (Third Incubator)
- JEP 418: Internet-Address Resolution SPI
開発者は Java Bug Database を介してバグのレポートが奨励される。
Microsoft が Java Community Process に参加
Microsoft は、Java プログラミング言語への継続的な取り組みの一環として、Java Community Process (JCP) に参加するための Java Specification Participation Agreement (JSPA) に署名したことを発表した。Oracle の JCP プログラムの議長兼ディレクターである Heather VanCura 氏は、次のように述べた:
活気に満ちた Java エコシステムを代表し続けている、Microsoft を JCP プログラムに迎えることを嬉しく思います。彼らの貢献を楽しみにしています。
このニュースは、Adoptium Working Group の創設メンバの1人としての Java コミュニティへの Microsoft の最近の貢献と、OpenJDK の独自のダウンストリームディストリビューションである Microsoft Build of OpenJDK を発表したことに続くものだ。
InfoQ は、より詳細なニュース記事をフォローアップする。
Helidon
Oracle は、次の機能を備えた Helidon 2.4.0 をリリースした: JDK 17 および MicroProfile の長時間実行アクションと構成仕様のサポート。MicroStream 6.0 との統合。ネイティブイメージビルドでの Oracle Universal Connection Pool サポート。入力ストリームの JEP 290 (シリアル化フィルタリング)。およびその他の多くの機能強化。詳細については、リリースノートに記載されている。
Open Liberty
IBM は Open Liberty 21.0.0.12-beta をリリースし、Jakarta EE9.1 に合わせて MicroProfile 5.0 の次のリリースのいくつかの機能をサポートした。All Beta Features パッケージには、MicroProfile 仕様へのアップグレードが含まれており、Jakarta EE 9 Beta Features パッケージは、Jakarta EE 9 の機能のみを含む軽量パッケージだ。
Spring Framework
非常に忙しかった前2週の後、Spring チームは、Spring Cloud とその関連サブプロジェクトでポイントリリースを行うより静かな週を過ごした。
Spring Cloud 2021.0.0 への道のりで、コードネーム Jubilee の最初のリリース候補が Spring Cloud Sleuth、Spring Cloud Gateway、Spring Cloud Kubernetes などのさまざまな Spring Cloud サブプロジェクトの依存関係のアップグレードと修正が行われ利用可能になった。Spring Cloud 21.0.0-RC1 は Spring Boot 2.6.0-RC1 と互換性がある。
Spring Cloud Gateway バージョン 2.2.10.RELEASE および 3.0.5 は、アプリケーションが「ダウンストリームサービスで追加のリクエストを行う可能性のある特別に細工されたリクエスト」に対しての脆弱性、CVE-2021-22051 に対処するためにリリースされた。
Spring Cloud Data Flow バージョン 2.9.1 および 2.8.4 は、バージョン 2.9.0 および 2.8.3 へのバグ修正アップデートとしてリリースされた。詳細については、バージョン 2.9.1 およびバージョン 2.8.4 のリリースノートに記載されている。
Quarkus
Red Hat はバグ修正、ドキュメントの改善、Hibernate ORM 5.6.1、Hibernate Reactive 1.0.1.Final、SmallRye Health 3.1.2、SmallRye GraphQL 1.3.5 への依存関係のアップグレードを含むメンテナンスリリースの Quarkus 2.4.1.Final をリリースした。詳細については、変更ログに記載されている。
Hibernate
Hibernate Reactive 1.0 の GA リリースから1週間も経たないうちに、最初のメンテナンスリリースであるバージョン 1.0.1.Final が利用可能になり、パフォーマンスが向上した。詳細については、問題リストに記載されている。
WildFly
Red Hat は、WildFly 25 のメンテナンスリリースを提供した。バージョン 25.0.1 は、Jandex 2.4.1.Final および Elytron Web 1.10.0.Final への依存関係のアップグレードを特徴としている。詳細については、問題リストに記載されている。
JReleaser
JReleaser 0.8.0 がリリースされた。これは、国際化サポート、リリースアーティファクトを AWS S3 にアップロードする機能、および zip/tar ディストリビューションを作成するための新しい Archive アセンブラを備えている。詳細については、変更ログに記載されている。