先ごろ、クラウドネイティブ統合プラットフォームプロバイダの TriggerMesh は、Cloud Native Integration Platform がオープンソースになり、Apache Software License 2.0 で利用できるようになったと発表した。これにより、クラウドオペレーターと DevOps プラクティショナは、コードによる統合で自由にデプロイできるようにする。
同社の統合プラットフォームは、DevOps チームがインフラストラクチャをデプロイするために使用する Anisble、Chef、Hashicorp、Puppet などの「コードによるインフラストラクチャー」 (IaC) ソリューションと同様のソリューションをユーザに提供することを目的としている。Kubernetes の上に構築され、宣言型 API、統合言語を提供して、データとサービスをイベント駆動アプリケーションで迅速かつプログラムで接続する。
出典: https://www.triggermesh.com/
プラットフォームを使用したシステム間統合は、イベント駆動アーキテクチャパターンに基づいている。プラットフォームは、さまざまなソース (AWS SQS、Google Storage、Azure Activity Logs など) からのメッセージを消費 (consume) し、それらをフィルタリングおよび変換し、サーバーレス関数で処理機能を組み合わせ、メッセージシンク (Elasticsearch、AWS S3、Apache Kafka など) に接続できるようにする。さらに、Mulesoft、Tibco、IBM MQ、RabbitMQ などのレガシーなエンタープライズサービスバス (ESB) と連携して、アプリケーション間や他システム (Azure Data Lakes や Snowflakeなど) へのデータシンクのワークフローを作成できる。
先ごろの TriggerMesh ブログ投稿で、共同創設者の Sebastien Goasguen 氏が、統合プラットフォームを使用して構築できる統合の潜在力の例をいくつか示している:
たとえば、データレイクを埋めるためのデータパイプラインを構築し、すべての Git コミットまたはすべての Salesforce イベントを ElasticSearch クラスタに保存できます。Azure からすべてのログを取得し、フィルターして注釈を付けた後、Splunk に保存することができます。どこからでもメトリックスを取得して Datadog に保存できます。Google Storage に保存されているオブジェクトに対して AWS で分析理解することを実行できます。
マーケットの観点から見ると、Triggermesh の Cloud Native Integration platform は、Microsoft Logic Apps、Boomi、および Jitterbit に匹敵するサービスとしての統合プラットフォーム (iPaaS) だ。さらに、TriggerMesh 統合プラットフォームは、コネクタ、ワークフロー言語、およびそれらの製品と同様のホスティング環境を提供する。ただし、TriggerMesh の共同創設者兼 CEO の Mark Hinkle 氏は InfoQ に次のように語っている:
TriggerMesh を革新的なソリューションとしているのは、Kubernetes 上に構築された業界で唯一のオープンソースのクラウドネイティブ iPaaS (Integration Platform-as-a-Service) であるということです。TriggerMesh ソリューションは、マルチクラウドのリアルタイムデータフローを構築するための重要なビルディングブロックを提供すると考えています。私たちの目的は、Kubernetes でイベント駆動アプリケーションを構築するための事実上の統合プラットフォームになることです。
また、TriggerMesh のプレスリリースで、VMware Tanzu の製品担当副社長である Graham Siener 氏は次のように述べている:
イベント駆動システムの人気が高まるにつれ、開発者はソースや環境間でイベントを統合することが大きな課題であることを認識しています。これは、すべての形状のより異種のソースにつながるハイブリッドやマルチクラウドのトポロジによって悪化します。そうした、イベントソースに関係なく、イベントの消費方法を自動化するための単一 API をCloud Native Runtimes ユーザに提供するオプションを検討したところ、Triggermesh が明確なパートナとなりました。TriggerMesh との統合により、Knative イベントリソースがクラウドを横断する外部イベントの消費 (consume) が簡単にできるようになります。
最後に、同社はプラットフォームの無料トレーニングを提供している。詳細については、FAQ ページとドキュメントページに記載されている。