AWSは最近、Amazon RDSマルチAZデプロイで読み取り可能なスタンバイインスタンスを発表した。新しいデータベースクラスターオプションでは、より多くの読み取り容量と一貫性のあるトランザクション遅延が要求される処理を対象とした、高可用性と耐久性が提供される。
RDSのマルチAZデプロイから10年以上経った後に導入されたプレビュー中の新しいオプションでは、データベースエンジンのネイティブレプリケーションが使われ、ローカルのNVMe SSDストレージとR6gd/M6gd Graviton2インスタンスに依存している。スタンバイインスタンスは自動フェイルオーバーターゲットとして機能する。そして、リードレプリカインスタンスを追加することなく、読み取りトラフィックを処理してスループットを向上させることができる。
新しいアプローチでは、従来のRDSマルチAZデプロイメントで、同期レプリケーションされたスタンバイインスタンスが接続を受け入れることができないという制限の1つを対処している。 AWSのデータベースソリューションアーキテクトであるVijay Karumajji氏が、読み取り可能なスタンバイインスタンスがどのように機能するかを説明している。
マルチAZ DBクラスターは、3つの異なるアベイラビリティーゾーンにある1つのプライマリレプリカと2つの読み取り可能なスタンバイリードレプリカで構成されます。プライマリ（ライター）DBインスタンスは、読み取りおよび書き込み操作を提供し、すべてのデータ変更を実行します。スタンバイ（リーダー）DBインスタンスは、プライマリのフェールオーバーターゲットとして機能し、読み取りトラフィックも提供します。そのため、アプリケーションは、プライマリDBインスタンスからリーダーDBインスタンスへの読み取りトラフィックをオフロードして、アプリケーションの読み取りスループットを向上させることができます（...）変更をコミットして適用するには、少なくとも1つのリーダーDBインスタンスからの確認応答が必要です。
出典: https://aws.amazon.com/blogs/database/readable-standby-instances-in-amazon-rds-multi-az-deployments-a-new-high-availability-option/
Amazon Auroraと同様に、アプリケーションはホスト名、負荷分散、再ルーティング接続を処理する必要はない。マルチAZデータベースクラスターは接続を抽象化するためにエンドポイントメカニズムに依存する。各クラスターにはクラスター（読み取り/書き込み）エンドポイント、リーダーエンドポイント、そしてクラスター内の各DBインスタンスに関連付けられたインスタンスエンドポイントがある。クラスタには異なるアベイラビリティーゾーンにライターインスタンスと2つのリーダーインスタンスがあるため、VPCには3つの異なるゾーンに少なくとも1つのサブネットが必要となる。
出典: https://aws.amazon.com/blogs/database/readable-standby-instances-in-amazon-rds-multi-az-deployments-a-new-high-availability-option/
マルチAZ DBクラスターのデプロイは、現在MySQL 8.0.26とPostgreSQL 13.4でサポートされている。Redditスレッドでは、ユーザのoliverprtは、今後すぐに他のエンジンが続くことを望んでいる。
MariaDBがサポートされるかどうかが気になります。
ユーザのjamsan920は、現在不足している機能を強調している。
既存のクラスタを、この新しいアーキテクチャに変換できるようになるでしょうか。
読み取り可能なスタンバイインスタンスを使ったマルチAZデプロイメントは、現在、ノースバージニア、オレゴン、アイルランドの3つのリージョンでのみ利用できる。2つの読み取り可能なスタンバイインスタンスを備えた最も安価なオプションはdb.m6gd.largeで、オンデマンドで1時間あたり0.522米ドルとなる。従来のマルチAZデプロイメントでは同等のdb.m6g.largeのコストが1時間あたり0.304USDであり、より小さくて安価なインスタンスが利用できるため、大幅に高額になっている。
別のページでは、マルチAZ DBクラスタの現在の制限について説明している。