昨年12月、AWSは世界中の重要な都市で30を超える新たなAWSローカルゾーンの立ち上げを発表した。ただし、それがどの都市かはまだ明らかにしていない。同社は現在、米国で最初の16のAWSローカルゾーンの完成を発表した。また、世界26か国の新たな32の大都市圏で新たなAWSローカルゾーンを立ち上げる予定である。
最初のAWSローカルゾーンは、米国の16の都市(アトランタ、ボストン、シカゴ、ダラス、デンバー、ヒューストン、カンザスシティ、ラスベガス、ロサンゼルス、マイアミ、ミネアポリス、ニューヨークシティ、フィラデルフィア、フェニックス、ポートランド、シアトル)であった。今後2年間で、同社はアムステルダム、アテネ、オークランド、バンコク、ベンガルール、ベルリン、ボゴタ、ブリスベン、ブリュッセル、ブエノスアイレス、チェンナイ、コペンハーゲン、デリー、ハノイ、ヘルシンキ、ヨハネスブルグ、コルカタ、リマ、リスボン、マニラ、ミュンヘン、ナイロビ、オスロ、パース、プラハ、ケレタロ、リオデジャネイロ、サンティアゴ、トロント、バンクーバー、ウィーン、ワルシャワに新しいAWSローカルゾーンを完成させる予定である。
出典: https://aws.amazon.com/about-aws/global-infrastructure/localzones/locations/?nc=sn&loc=3
顧客は、ローカルゾーンを使うことで、待ち時間が短くなるというメリットがある。そして、ヘルスケアやライフサイエンス、金融サービス、政府などの規制対象セクターのデータ常駐要件を満たすことができる。さらに、AWSはこれらのゾーンを管理することで、顧客は低レイテンシのアプリケーションをサポートするために複数の都市でインフラストラクチャを調達、運用、保守するコストと労力を節約できる。最後に、顧客はインターネット経由でAWSローカルゾーンに接続するか、AWS Direct Connectを使ってプライベートAWSネットワーク接続を介してトラフィックをルーティングできる。
AWSローカルゾーンは、コンピューティング、ストレージ、データベース、他の選択されたAWSサービスを大規模な人口と産業センターの近くに配置するインフラストラクチャのデプロイである。これらのゾーンにより、顧客はAWSリージョンで実行されている残りの処理にシームレスに接続しながら、コアAWSサービスをローカルで使用できるようになる。その際に、同等の伸縮性、従量課金モデル、アプリケーションプログラミングインターフェイス(API)、およびツールセットを維持できる。
出典: https://aws.amazon.com/about-aws/global-infrastructure/localzones/
AWSローカルゾーンでは、AWSサービスが一通り備えられているわけではないが、それを除いて、クラウドリージョン、およびアベイラビリティーゾーンにある程度関連している。コンピューティング、ストレージ、データベース、および他のコアサービスは提供される。ローカルゾーンは基本的に、ビデオストリーミング、リアルタイムゲーム、拡張現実アプリケーション、仮想現実アプリケーションなど、低遅延を必要とするアプリケーション向けのアベイラビリティーゾーンの拡張である。
AWSのインフラストラクチャサービス担当バイスプレジデントのPrasad Kalyanaraman氏は、ローカルゾーンのAWSプレスリリースで次のように述べている。
米国16か所で初のローカルゾーンが成功しました。エッジクラウドサービスを新しい場所に押し広げるために、同じ機能を求めている世界中の顧客のために、より多くの場所に拡大しています。
さらに、ST Digitalのイノベーションおよびクラウドサービスの責任者のJean-Francis Ahanda氏は、次のようにツイートしている。
より多くのロケーションで、より多くのAWSを。AWSはエッジ投資を強化し、世界中に32のローカルゾーンを追加します。顧客の中で、Netflixは、新しいロケーションで低遅延クラウドを活用しています。
結局のところ、AWSローカルゾーンは、AWSインフラストラクチャをアクションに近づけ、インフラストラクチャ構成に関して企業により多くの柔軟性を提供することにより、エッジコンピューティングの進歩をサポートするものである。