最近、GoogleはCloud MemoryStoreに対する、いくつかのアップデートを発表した。これはオープンソースのRedisと互換性のあるフルマネージドのインメモリストアだ。今回の更新には、一般利用可能(GA)なリードレプリカ、プレビューのRDB(Redisデータベース)スナップショット、ベーシックプランインスタンス向けのフラッシュレスアップデート(アップデート時にキャッシュを消去しない)の追加が含まれる。
以前、GoogleはMemorystore for Redis Read Replicasをプレビュー版として公開し、それによってユーザはアプリケーションの読み取りリクエストをシームレスに6倍スケールできるようになった。現在、一般提供とRedis 6により、ユーザは、下位バージョンの標準プランインスタンスと比較して、読み取りパフォーマンスを10倍以上向上させることができるようになった。さらに、同社はGAリリースに次の機能を追加した。
- 既存の標準プランインスタンスでリードレプリカ有効化のサポート
- M5キャパシティプランインスタンス向けのリードレプリカ有効化のサポート
- リードレプリカ対応インスタンス向けの手動フェイルオーバーAPIのサポート
リードレプリカでは、ユーザは最大5つのリードレプリカをすぐに追加することができる。そして、リードエンドポイントを使って、使用可能なすべてのレプリカ間でリードクエリを自動的に負荷分散し、レプリカ追加ごとに読み取りパフォーマンスを直線的に向上させることができる。さらに、MemorystoreによるRedis 6のサポートにより、マルチスレッドI/Oが導入され、M3以上の構成のパフォーマンスが大幅に向上した。その結果、ユーザはこの2つを組み合わせることで、1秒あたり100万を超える読み取り要求処理を実現できる。インスタンス詳細ページで[有効にする]をクリックすると、既存のインスタンスでリードレプリカを構成できるようになる。
出典: https://cloud.google.com/blog/products/databases/memorystore-for-redis
さらに、Googleは、リードレプリカに対して、RDB(Redisデータベース)スナップショットの立ち上げを発表した。これは顧客向けのプレビュー版である。RDBスナップショット機能を使うと、このサービスは事前定義された間隔でスナップショットを自動的に取得し、必要に応じてそこから回復できる。この手順は完全に自動化されており、有効化することができる。
最後に、Googleはベーシックプランインスタンスのフラッシュレスアップデートを開始した。これにより、インスタンスのローリングアップグレードを実行することで、全キャッシュがフラッシュされてしまうことを防止する。これは、計画的なメンテナンスやインスタンスサイズのスケーリングといったシナリオで重要である。これらのシナリオでは、ベーシックプランインスタンスで経験するアプリケーションの動作が、ユーザが標準プランインスタンスで経験するものと同じようになる。
Googleのエンジニアリングデータベース担当副社長であるAndi Gutmans氏は、次のようにツイートしている。
スピードが必要でRedisが好きであれば、Cloud Memorystore for Redisがその機能を継続的に強化していくものです。
Memorystore for Redisの詳細については、ドキュメントのランディングページをご覧ください。価格の詳細については、価格ページをご覧ください。