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スタッフプラスエンジニアとして技術職に留まるには

原文(投稿日:2022/04/20)へのリンク

テクノロジに携わり続けたいと願うエンジニアには、スタッフプラスエンジニア(staff plus engineer)になる、という方法がある。スタッフプラスエンジニアは、他の人々に影響力を持たせることがその役割だ。周りの人々を巻き込むというのは難しく、コミュニケーションや影響力のあるスキルに取り組む必要がある。Nicky Wrightson氏はQCon London 2022で、"The Secret Strategy for Landing That Staff Engineer Role"と題して講演した。

スタッフプラスエンジニアという役割に関しては、いくつかの誤解がある、とWrightson氏は言う。スタッフプラスエンジニアはチームを超越し、組織の規模で活動する。経験豊富な人のためのチーム内上級職ではない、とWrightson氏は言う。さらには、アーキテクトの役割の名前を代えただけでもない。スタッフプラスエンジニアは、周りの人々の力を引き出すことが責務なのだ。アーキテクトとしての活動は、その役割の一要素に過ぎない。スタッフプラスはテクノロジだけではなく、人々にも関わる職務なのだ、とWrightson氏は結論付ける。

スタッフプラスエンジニアは、他の人々が活躍できるようにする — 自身でも高い技術を持つが、自分でやるのではなく、他の人に回すのだ、とWrightson氏は説明する。それを可能にするには、横断的な関心事に注目して、チーム全体に目を向ける必要がある。

スタッフプラスエンジニアにキャリアアップするには、どうすればよいのだろう?賛同者を見つければ、認知度を高めることができる、面白いチャレンジができる場にあなたを連れていってくれるだろう、とWrightson氏は言う。賛同者は、あなたの人間増幅器( human amplifier)なのだ。

エンジニアたちの力を引き出すには、自分自身の存在や、自分が行ったことを広く認知させる必要がある。あなたの影響を見たり、感じたりしているか、周りの人たちに尋ねてみるとよいだろう、とWrightson氏はアドバイスする。証拠を積み上げ、それが企業の価値やキャリアフレームワークにどう関連しているのかを記録することが必要だ。フレームワークがなければ、キャリアアップするために自分に何を望んでいるのか、マネージャに質問しよう。証拠に信憑性を持たせるためには、キャリアアップのプロセスにおいて、それを保証する役割をしてくれる人を見出す必要がある。

何が悪いのかを指摘するのではなく、チームに改善をもたらすことが大切なのだ、とWrightson氏は言う。自分が与えられる影響は何かを見極め、目標を定め、明確な期待値を設定しよう。

スタッフプラスの役割は、フィードバックを得るのに時間がかかるため、成果を測るのが難しい場合がある。あなたがプロセスの一部を担っていることに回りが気付かず、評価を得られない可能性もある。アイデアがあるならば、外へ出て、それを話し、周囲に気付かせることが必要だ、とWrightson氏は言う。見えない存在であってはらないのだ。

技術的スキルは絶えず更新する必要がある — 学び続けることだ。コードレビュー、改良点のモニタリング、ちょっとした修正などが、開発コードに関与し続ける上でプラスになる、とWrightson氏は言う。

スタッフエンジニアとして、自身の影響力を広く、深く、目に見えるものにしておく必要がある。その役割で達成するものへの期待を明確にし、それに対して自分自身を常に評価するべきだ、と氏は言う。技術は簡単でも人々を巻き込むのは難しい、影響力のあるスキルを磨く必要がある、と氏は講演を締め括った。

Nicky Wrightson氏はQCon Plus May(2022年5月10日~20日)でも講演する予定である。

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