Amazonは最近、AWS DataSyncがストレージロケーションとしてGoogle Cloud StorageとAzure Filesストレージをサポートを追加したと発表した。このデータサービスの2つの新しいオプションは、AWSの内外へのデータの移動に役立つが、データ転送料金は依然としてネックとなる可能性がある。
DataSyncにより、さまざまなストレージロケーション間でデータをコピーして同期したり、AWSに移動することができる。マルチクラウドワークフローあるいはデータ保持に関する要件をサポートする。DataSyncは独自のネットワークプロトコルで実行され、ワンタイムのデータ転送と定期的なデータ転送を検証し、ジョブのサイズに応じてスケールする。このサービスでは、包含/除外フィルター、帯域幅スロットリング制御が提供され、一時的なネットワークの問題からの自動回復がサポートされる。AWSのチーフエバンジェリスト（EMEA）のDanilo Poccia氏は、次のように説明している。
このようにして、データ処理またはストレージ統合タスクがシンプルになります。これは、Google Cloud StorageあるいはMicrosoft Azureファイルを使う顧客、ベンダー、パートナーからデータをインポートしたり、彼らとデータを共有、交換する必要がある場合にも役立ちます。DataSyncでは、暗号化や整合性の検証など、エンドツーエンドのセキュリティが提供されます。
Google Cloud StorageとAzure Filesストレージは、競合他社のサービスを対象とした最初のソースである。しかし、サポートされているロケーションはこれだけではない。AWS DataSyncでは、データをNFS、SMB、Hadoop分散ファイルシステム（HDFS）、自己管理型のオブジェクトストレージ、そして、Amazon S3やAmazon FSxなどの様々なAWSサービスと同期できる。
出典: https://aws.amazon.com/blogs/storage/how-to-move-data-from-azure-files-smb-shares-to-aws-using-aws-datasync/
Poccia氏がどのようにしてデータをGoogle Cloud StorageからAmazon S3に移動するかを説明している。また、AWSのシニアスペシャリストソリューションアーキテクトのRodney Underkoffler氏とAidan Keane氏は、どのようにしてAzure Files SMB共有からデータを移動するかを示している。これまで、当クラウドプロバイダは、DataSyncを使用してAWSアカウント間でデータを転送する方法を説明してきた。Corey Quinn氏は、自身のニュースレターで次のように書いている。
これは、私が長い間見てきた中で最も印象的なAWS機能の1つかもしれません。他のクラウドの存在と共に、顧客がデータをそこに置きたいケースがあるという事実の両方を認識しています。素晴らしい。
Rackspace Technologyの製品ディレクターのLarry Hau氏は、次のことに同意している。
これは大きなことです（...）AWSは常に顧客をロックインしようとしてきましたが、今回は逆です。出力は依然として障壁となりますが、これにより、特にBCP/DRのためのデータ移行がはるかに簡単になります。
AWS DataSyncは、主要なクラウドプロバイダ間でのデータの移行に役立つが、データ転送料金が大きな障壁になる可能性がある。影響を軽減し、出力の料金を削減するために、AWSは、コピー時に送信中のデータを圧縮するために、ソース環境にDataSyncエージェントをデプロイすることを勧めている。
新しいストレージオプションに個別にDataSyncコストEC2からインターネットへのデータ転送に対して課金される。
AWS DataSyncがコピーするレートは、データ量とネットワークの状態によって異なる。たとえば、オンプレミスとAWSの間のデータ転送の場合、そのタスクに10Gbpsネットワークリンクがフルで使われる。