Microsoftは最近、Azure Managed Grafanaをプレビュー版として発表した。そこには新たに、GrafanaへのAzure Monitorの統合が含まれている。Azure Managed Grafanaを使うと、顧客はAzureモニタリングデータをGrafanaダッシュボードで閲覧でき、新たなAzure Monitorダッシュボードを複雑なセットアップなしで使えるようになる。
Grafanaは、人気のあるオープンソースの分析可視化ツールである。このツールにより、ユーザは、保存場所に関係なく、組織全体のログ、トレース、メトリック、およびその他の異種データをまとめることができる。Azure Managed Grafanaは、Microsoftが運用・サポートするフルマネージドAzureサービスとしてGrafana上に構築されている。そのため、顧客はAzureモニタリングデータをGrafanaダッシュボードでより効率的に閲覧できる。
Microsoftのドキュメントによると、現在のプレビュー版では、Grafanaとの統合について次のものが提供されている。
- Azure MonitorとAzure Data Explorerの組み込みサポートにより、ユーザはサブスクリプション内の任意のリソースに簡単に接続し、使い慣れたGrafanaダッシュボードで結果として得られるすべてのテレメトリを閲覧できる
- Azure Active Directory IDを使ったユーザ認証とアクセス制御により、Grafanaインスタンスの集中管理ができるようになる
- ワンクリックの「ピン留め」操作によるAzureポータルからの既存のグラフの直接インポート
顧客は、サブスクリプション、名前、場所、役割を指定した、いわゆるマネージドGrafanaワークスペースを作成することにより、AzureポータルからAzureマネージドGrafanaの使用を開始できる。次に、ワークスペースが利用できるようになると、Grafanaアプリケーションとの連携を開始して、データソースを設定し、そしてダッシュボード、レポート、アラートを作成できるようになる。
出典: https://docs.microsoft.com/en-us/azure/managed-grafana/quickstart-managed-grafana-portal
Amazon Managed Grafanaは、昨年のGrafana Labsとのパートナーシップから生まれた。パートナーシップの目標は、顧客がAzureクラウドプラットフォーム内でGrafanaをネイティブに実行できるようにするMicrosoft Azureマネージドサービスを開発することであった。そして今、Azure Managed Grafanaのプレビュー版で、Microsoftはパブリッククラウド領域での競合他社であるAWSを追っている。AWSは、昨年Amazon Managed Grafanaを一般向け提供としてリリースしている。
Microsoftの製品開発部門のCVPであるAmanda Silver氏は、次のようにツイートしている。
Grafana Labsとの提携により、Azure Managed Grafanaを使ってアプリの可観測性を向上させることができるようになりました。
さらに、MicrosoftのシニアプロダクトマーケティングマネージャのArti Gulwadi氏は、Azure Managed Grafanaに関するAzureの発表ブログ投稿で次のように述べている。
Azure Managed Grafanaを使うと、顧客が使い慣れているGrafanaダッシュボードを、Azureのサービスおよびセキュリティとシームレスに統合できます。
Azure Managed Grafanaの詳細については、ドキュメントのランディングページをご覧ください。料金は、アクティブユーザの数を基に計算される。そして、特定のプランではホスティングインフラストラクチャのコストを基に計算される。価格の詳細については、価格ページをご覧ください。