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DockerがDocker ExtensionsとDocker Desktop for Linuxをリリース

原文(投稿日:2022/05/11)へのリンク

DockerCon 2022で、Dockerは、開発者がDocker Desktopを利用し、新しいExtension SDKを使ってその機能を拡張する方法を発表した。さらに、Docker DesktopはついにLinuxでも利用できるようになった。macOSやWindowsと同じエクスペリエンスが提供される。

拡張機能は、コンテナとしてパッケージ化されており、開発者がサードパーティのツールをDocker Desktopに統合し、ワークフローを簡素化できるようにすることを目的としている。新しく立ち上げられたマーケットプレイスでは、すでに多くの拡張機能が利用できる。このマーケットプレイスは注目すべき拡張機能をハイライトできるようにすることが目的である。たとえば、RedHatはDockerイメージをOpenShiftにデプロイするための拡張機能を開発した。他にも、VMwareによって開発された拡張機能では、VMware Tanzu Community EditionベースのKubernetesクラスターへのデプロイができる。

セキュリティは、拡張機能が非常に適していると思われる領域である。Snyk、Anchore、JFrogなどのいくつかのベンダーが、脆弱性スキャナとアナライザを提供している。ただし、拡張機能はデプロイとセキュリティだけに限定されない。Dockerが構築したDisk Usage拡張機能では、ディスク使用量を分析・管理する手段が提供される。また、Log Explorerによりコンテナ全体のログを表示・検索できるようになる。

拡張機能は単なるコンテナであるため、他のイメージと同じように配布し、インストールできる。したがって、MarketplaceもDocker Hubも厳密には必要ない。

開発者が拡張機能を簡単に作成できるようにするために、Dockerは個別のSDKを導入しており、いくつかのチュートリアルを提供している。UIとバックエンド拡張機能を備えた拡張機能を作成できる。

拡張機能に加えて、DockerはDocker Desktop for Linuxが利用できるようになったことを発表した。macOSとWindowsでDocker Engineを実行するにはDocker Desktopが必要だが、LinuxではDocker Engineがカーネルに直接配置されているため、厳密には必要ない。macOSとWindowsの場合、Docker Desktopには、実際には、エンジンを実行できるようにするための軽量Linux仮想マシンが含まれている。

Dockerには、LinuxでDocker Desktopを使った方がよい理由がいくつか挙げられている。例えば、Kubernetesインテグレーションに対して、追加のセットアップなしに利用できるシームレスなサポートや、UIによる管理のしやすさである。拡張機能の導入で、これらがDocker Desktop for Linuxを使う理由としても考えられる。これらの利点にも関わらず、Linux上でDocker Engineを引き続き使用したい開発者は、それを継続できる。

Docker Desktop for Linuxは、Debian、Fedora、Ubuntu、Archなどのいくつかのディストリビューションで一般向け利用可能となっている。それどころか、Docker Extensionsはまだベータ版と見なされている。Docker Desktop 4.8.0以降を使って試してみることができる。

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