Googleは先月、Google Distributed Cloud Edge Appliancesを含むGoogle Distributed Cloud Edgeの一般提供を開始すると発表した。このプロダクトは、企業によるエッジ上でのワークロードの運用を可能にする、完全マネージドなハードウェアとソフトウェアポートフォリオであるGoogle Distributed Cloud (GDC)の一部である。
Google Distributed Cloud Edgeは、昨年のNext '21でプレビュー公開された、オープンでクラウドネイティブな実行環境、運用インフラストラクチャ、マルチクラウド管理システムAnthos、フリート管理といったものを含む、完全マネージドなハードウェアとソフトウェアスタックである。さらに、5G Coreと無線アクセスネットワーク(RAN)機能をエッジで提供する通信サービスを含み、映像とAIを使用した異常検知、クラウド転送前の機密データをローカルにスクラビングする機能といった、企業アプリケーションのユースケースもサポートする。
出典: https://youtu.be/DKHDWFOz42k (スクリーンショット)
当初のGDC Edgeは、ラックベースの構成とGDC Edgeアプライアンスという、2つのフォームファクタで提供される。前者にはラック、6つのサービス、2つのToRスイッチ、ケーブリングと光通信を含み、ACとDCのいずれの電源にも設定が可能である。提供対象地域は米国、カナダ、フランス、ドイツ、オランダ、スペイン、フィンランド、英国である。後者はGoogle Cloudが管理する、セキュアでハイパフォーマンスなエッジロケーション用アプライアンスで、軽量な1ユニットの耐環境サーバ、RAIDベースのローカルNFSストレージ、セキュリテイを目的とするTPM、オプションとしてのNvidia GPUで構成されている。
GDC Edgeの提供によってGoogleは、AWSのAWS WavelengthとAWS Outposts、MicrosoftのAzure Edge ZonesとAzure Stackに肩を並べられるようになる。
インフラストラクチャ担当副社長兼GMのSachin Gupta氏は、Google Cloudのブログ記事中で、GDC Edgeについて次のように語っている。
エッジコンピューティングは、企業がディジタルトランスフォーメーションを加速し、実現するための強力な方法として注目されていますが、エッジのさまざまなロケーションに対する最適な方法を見つけることが困難な場合もあります。Google Distributed Cloudは、完全マネージドなハードウェアとソフトウェアの包括的ポートフォリオによって、GoogleのAIおよび分析ソリューションを、データが生成、消費される場所に近付けることで、デプロイメント全体でのリアルタイムな洞察を活用可能にします。
さらに、Constellation Researchのバイスプレジデント兼プリンシパルアナリストであるDion Hinchcliffe氏は、ツイートで次のように述べている。
個人的意見 — Google Distributed Cloudは、#エッジ こそが未来であるという戦略的な賭けです。同社が最高のモデルを構築すれば、そのチャンスがあるでしょう。
すでに同社は、5Gコアネットワーク機能をGDC EdgeにデプロイしているBell Canada、および企業向けエッジサービスを提供するVerisonの2社との提携を結んでいる。DGC EdgeのGAリリースに続いて、AT&T、Reliance JIO、TELUS、Indosat Ooredooとのパートナシップも発表された。
最後に、GDC Edgeの詳細とアプリケーション発注に関しては、documentation landing pageに掲載されている。