ファストフロー（業務・手続きの高速化）を最適化するために、ノルウェー労働福祉局はチームファーストのアプローチを採用している。パフォーマンスの高いチームには自律性が必要であり、方向性と団結も必要である。ソリューションは、チームの状況、能力、認知能力に基づいてチームが採用すべきである。
ノルウェー労働福祉局（NAV）のAudun Fauchald Strand氏とTruls Jørgensen氏は、QCon London 2022とQCon Plus May 2022で、どのようにして官僚機構内でファストフローを最適化するかを紹介した。
フローを最適化するには、ITがサポート機能であるという考えを横に置いておく必要がある。Strand氏とJørgensen氏は、NAVがフロー改善への道を開くために、組織を機能チームからクロスファンクショナルチームに変更することを決定したと述べた。
高性能のクロスファンクショナルチームは自律性を求める。Strand氏とJørgensen氏は、実行能力のある複数の専門分野に跨るチームの例を示した。「疾病給付」チームの焦点は変化に適応する持続可能なシステムの確立にある。そこには、効率的なケース処理、よりユーザーフレンドリーなサービス、より優れたコンプライアンスが必要である。成功には、これら4つの視点すべてが必要であると彼らは述べている。
Strand氏とJørgensen氏は、Alberto Brandolini氏を引用した。
ソフトウェア開発は学習プロセスであり、機能するコードは副次的な作用です。
チームは組織の最も重要な部分であり、コンウェイの法則によりアーキテクチャも形成されると、Strand氏とJørgensen氏は主張する。組織の知識を掘り起こすには、クロスファンクショナルである必要がある。周辺の組織は、部門の枠を超えたチームをサポートする必要がある。NAVの組織階層ではクロスファンクショナルは困難であり、官僚主義がチームを取り巻いているとStrand氏とJørgensen氏は説明した。
団結により自律性が実現されるが、解決すべき問題を明確に理解する必要がある。Strand氏とJørgensen氏はNAVでwikiを使う例を示した。wikiに原則を掲載するだけでは、フローを向上させるために十分ではない。人々がその原則に自動的に倣うということはない。そうではなく、彼らは各チームを訪問し、チームの自律性を尊重して、チームにやりたいと思わせ、役立つガイドを提供することを提案した。チームには、認知能力を超えない、状況と能力に適合した固有のソリューションが必要となる。
NAVは、チームが何を使って、何を学んだかを共有するために、技術レーダーを使っている。全社に発信されている限り、すべてが許可されている。私たちは透明性とオープンを望んでいると、Strand氏とJørgensen氏は述べている。このレーダーは技術の展望を示し、団結を生み出す。
NAVには多様なバックグラウンドの人がいるため、変革する能力はチームごとに異なる。それは、内部の技術資産の所有のレベルだけでなく、ソフトウェアシステムの変化に対する適応度にも依存すると、Strand氏とJørgensen氏は述べている。すべてのチームには異なる開始点と終了点があり、すべてのチームが行動を起こすことを奨励していると彼らは述べた。彼らは、各チームと時間をかけて自分たちに何ができるかを確認し、ガイドすることでこれを行っている。
Strand氏とJørgensen氏は、チームと協力する際の技術的な方向性に関する4つのトピックに焦点を当てている。
- データ駆動型
- テクニック
- 文化
- 社会技術
この議論で、彼らはその理由に焦点を当てている。すべてのチームとの短いフィードバックループを継続しており、何が機能し、何が機能しないかをヒアリングしている。問題点を見つけたとき、解決策を見つけるためにその問題に対処した他のチームを探すことができる。Strand氏とJørgensen氏は、共通の問題点はプラットフォームチームに投げかけられもすると述べた。このチームは、誰もが正しいことを簡単に行えるようにするソリューションを探すチームである。