AWSは先日、Well-Architected Frameworkのアップデートを発表した。新バージョンでは、フレームワークの6つの柱すべてにおいて100以上のベストプラクティスが更新され、規定ガイダンスが強化されたのである。
クラウドプロバイダーによると、強化された規定ガイダンスは、新規および更新されたベストプラクティス、実装手順、アーキテクチャパターンを提供し、顧客がクラウド展開におけるリスクをよりよく特定し軽減するのに役立つ。
今回の更新と改善は、利用可能なサービス全体のカバー率の向上に重点を置いており、そのほとんどがここ数年にリリースされたサービスとなっている。今回追加・拡張されたサービスは、Elastic Disaster Recovery、Trusted Advisor、Resilience Hub、Config、Security Hub、GuardDuty、Organizations、Control Tower、Compute Optimizer、Budgets、CodeWhisperer、CodeGuruである。フレームワークのアップデートを発表したAWSのシニアソリューションアーキテクチャマネージャーのHaleh Najafzadeh氏は、次のように書いている。
合計127の新規/更新されたベストプラクティスから、78%が、より規定的なものにする一環として、明確な実施手順を含んでいる。残りの22%は、既存の実装手順を改善することで更新された。これらの変更は、2022年に発表された51の改善されたベストプラクティス(2022年第3四半期に18、第4四半期に33)に加え、既存のフレームワークのベストプラクティスの50%以上が最近更新された結果になった。
Well-Architected Frameworkは、顧客がAWS上のワークロードの設計、実装、運用を評価・改善するためのベストプラクティスの集合体だ。このフレームワークは、オペレーショナルエクセレンス、セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コスト最適化、持続可能性の6つの柱に焦点を当てている。InfoQの別の記事でも取り上げたが、AWSは最近、同様に新しいコンテナレンズを追加したのである。
クラウドアーキテクトのための指針を提供しているクラウドプロバイダーはAWSだけではない。Google Cloud Architecture FrameworkはGoogle Cloudのベストプラクティスと推奨事項を説明し、マイクロソフトはAzure Well-Architected Framework(WAF)を提供しており、最近持続可能性に関する指針が追加された。
A Cloud GuruのAWSトレーニングアーキテクトであるJess Alvarez氏は、フレームワークの利点について書きクラウドプロバイダー間の主な違いを強調している。
AWSとAzureのWell-Architected Frameworkへの取り組みには、いくつかの重要な違いがあります。柱が違うこと、深さが違うことにお気づきでしょう。AWSは、環境と組織の両方について、各柱のベストプラクティスを含んでいます。Azureは、環境のベストプラクティスに焦点を当て、各柱のビジネス面には踏み込んでいません。企業によってはそのようなレベルのサポートは必要なく本題に入るようなフレームワークを好むかもしれません。
新バージョンのAWSフレームワークは、AWS Well-Architectedのホワイトペーパー内と、AWSリージョンの一部でAWS Well-Architectedツールで利用可能である。