先週(訳注:オリジナル記事の公開は2023年6月2日)、Microsoft Buildの別版が開催された。今年は人工知能に焦点を当てたイベントで、Windows 11とEdgeに追加となる新たなCopilotエクスペリエンスとともに、新しいBing AIとChatGPT OpenAIのCopilotプラグインが発表された。また、主な発表として、分析プラットフォーム「Microsoft Fabric」、開発環境向けの「Microsoft Dev Box」の導入、「Microsoft Azure」内のアップグレードなどがあった。
Microsoft Buildは、マイクロソフトが主催する最大の年次カンファレンスで、マイクロソフトテクノロジーを使用するソフトウェア開発者やエンジニアを対象にしている。イベントはすべてシアトルで生中継されたが、セッションはオンラインで視聴することも可能だった。マイクロソフトは、プラットフォームの機能を発表し、開発者や彼らのツールを活用する他の専門家に対して詳細なセッションを提供した。
Microsoft Build 2023は、CEOのSatya Nadella氏による基調講演で幕を開け、人工知能の新時代に関する洞察を共有し、Windows Copilot、Azure AI Studio、およびMicrosoft Fabricの開始を発表した。Nadella氏のスピーチは、ソフトウェア開発の進歩とチャンスに焦点を当てたものだった。彼はまず、コンピューティングの歴史的な進歩と、イノベーションを推進する開発者の役割について振り返った。そして、Dream Machineのコンセプトと、技術進歩の旅が続いていくことを強調した。
イベントでNadella氏は、開発者が最先端のAIアプリケーションをシームレスに作成、展開できる強力なツールキットとして、Azure AI Studioを紹介した。Azure AIプラットフォームは、堅牢な機能と最新機能のシームレスなナビゲーションにより、AI愛好家にとってゲームチェンジャーとなる。このほか、Azure AI SafetyによるAIセキュリティの話題もあった。
もうひとつの発表は、BingがChatGPTと統合され、デフォルトの検索方法となることだ。この統合により、ChatGPTはウェブから直接取得した最新の回答や関連する引用をユーザーに提供できるようになり、チャットインターフェースの検索機能が強化される。この統合は、ChatGPTのウェブコンテンツを理解し要約する能力を活用し、Bingの検索機能と組み合わせることで、より多くの人がAIをより身近で価値のあるものとすることを目的としている。
また、マイクロソフトのCEOは、「データの使い方に革命を起こす」ことを目的とした包括的な分析プラットフォーム「Microsoft Fabric」を紹介した。Microsoft Fabricは、Azure Data Factory、Azure Synapse Analytics、Power BIをシームレスに統合し、データおよびビジネスの専門家がデータ資産の潜在能力を引き出せる。マイクロソフトは、生成型人工知能を活用し、データ駆動型の意思決定を可能にすることで、開発者は貴重な洞察を得て、組織の成長とイノベーションを促進できると主張している。
また、CopilotソフトウェアのWindowsへの統合も発表された。Windows Copilotは、インテリジェントな機能にアクセスするための集中ハブとして機能し、ユーザーは複数のアプリケーションを切り替えることなく、自分のアイデアや複雑なプロジェクトに集中できるようになる。この統合により、基本的なタスクにとどまらない多くの機能が提供され、Windowsオペレーティングシステム内でシームレスかつ簡単にアクセスできるパーソナルアシスタントを提供する。
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