Oracleは、IntelliJ IDEAのUltimate、Community、およびAquaエディション向けに、オープンソースのGraal Cloud Native(GCN) IntelliJ IDEA Pluginのバージョン1.0.0を発表した。GCNはMicronautフレームワークをベースとしたクラウドにとらわれない開発フレームワークである。このプラグインは、IntelliJ用の新しいプロジェクトウィザードを提供し、プロジェクトを一度作成すれば、様々なクラウドプラットフォーム上で実行できる。
このプラグインは、JetBrains Marketplaceのウェブサイトまたは、IntelliJの「設定|プラグイン 」からOracle Graal Cloud Nativeを検索してインストールできる。
プラグインをインストールした後、新規プロジェクトを作成するには、ファイル|新規|プロジェクトを 選択し、左側のGraal Cloud Nativeを選択する。
「次へ」をクリックすると、プロジェクトに必要なサービスを選択できる。
最後に、公式Kubernetes Javaクライアント、MySQL、GraalVMネイティブ・イメージなどの機能を選択できる。
Createをクリックすると、以下のファイルとディレクトリが作成される。
例えば、lib/build.gradleファイルには、New Projectウィザードで選択した機能が含まれている。
plugins { id("cloud.graal.gcn.gcn-bom") id("io.micronaut.library") id("com.google.cloud.tools.jib")}version = "1.0-SNAPSHOT"group = "com.example"repositories { mavenCentral() maven { url "https://maven.oracle.com/public" }}dependencies { annotationProcessor("io.micronaut:micronaut-http-validation") annotationProcessor("io.micronaut.serde:micronaut-serde-processor") micronautBoms(platform("cloud.graal.gcn:gcn-bom:4.3.7.2")) implementation("io.micronaut:micronaut-http-client") implementation("io.micronaut.kubernetes:micronaut-kubernetes-client") implementation("io.micronaut.kubernetes:micronaut-kubernetes-discovery -client") implementation("io.micronaut.serde:micronaut-serde-jackson") runtimeOnly("ch.qos.logback:logback-classic") runtimeOnly("com.mysql:mysql-connector-j")}java { sourceCompatibility = JavaVersion.toVersion("17") targetCompatibility = JavaVersion.toVersion("17")}micronaut { testRuntime("junit5") processing { incremental(true) annotations("com.example.*") }}
あるいは、./gradlew build
コマンドを実行して、GitHubのソースコードからプラグインをビルドできる。出来上がったプラグインのzipファイルは/build/distributionsディレクトリにある。IntelliJ内では、ディスクからプラグインをインストールするオプションを使用して、zipファイルを読み込むことが可能だ。
先日、OracleはGraal Cloud Native(GCN)をGraal Development Kit for Micronaut(GDK)と呼ぶことを発表した。この名称は、ユーザーからのフィードバックを受けて、プロジェクトを明確に説明するために変更された。現時点では、GCNはまだ多用されており、IntelliJプラグインの名前も変わるかどうかは不明だ。
Graal Development Kit for Micronaut 4.3.7は、オープンソースのMicronautフレームワーク4.3.7をベースにしたOracleビルドである。GDKは、クラウドアプリケーション開発とGraalVMネイティブイメージのためのMicronautフレームワークモジュールを提供する。このモジュールは、以下のような様々なクラウドサービスのためのプラットフォームに依存しないソリューションを提供する。Oracle Cloud Infrastructure (OCI)、Amazon Web Services (AWS)、Google Cloud Platform (GCP)、Microsoft Azureのサポートは現在開発中である。
IntelliJプラグインに関するより詳細な情報、例えば、コントリビューションガイドやセキュリティ脆弱性の開示プロセスなどは、GitHubで入手可能である。GDKの詳細については、ハンズオンラボ、ガイド、およびGet Startedガイドを参照されたい。Micronautのウェブサイトでは、OracleのGDKに特化したものではないガイドとドキュメントを提供している。