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OpenSilver 2.2 が LightSwitch アプリケーションを移行

原文リンク(2024-05-30)

OpenSilver2.2の最新バージョンは、サポートが終了したMicrosoft社のSilverlight Webアプリケーション・フレームワークのリメイクで、SilverlightをターゲットとしたVisual Studio LightSwitchで作成されたアプリケーションの移行をサポートしている。

OpenSilverは、フランスのUserware社によって2021年10月に発表されたオープンソースプロジェクトである。Silverlightを再実装したもので、MITライセンスの下に公開されている。これは.NETとXAMLのコードをHTML5とWebAssemblyにコンパイルし、標準的なコントロールと厳選されたサードパーティのコントロールを再実装する。そのため、開発者は従来のSilverlightやXAMLアプリケーションを書き直す代わりに再利用できる。OpenSilverの最新アップデートは2024年2月のバージョン2.1で、F#言語がサポートされた。

Visual Studio LightSwitchは、ビジュアルなドラッグ・アンド・ドロップ・デザイナーとC#とXAMLのサポートを備えた、ビジネス・データ中心のアプリケーションを迅速に作成するためのフレームワークだった。エンティティによるデータアクセスの抽象化でプログラムされ、UIにはModel-View-ViewModel(MVVM)パラダイムを使用し、出力としてSilverlightアプリケーションを生成した。Silverlightのサポート終了により、開発者にとって唯一の選択肢は、既存のLightSwitchアプリケーションを書き直すことである。

OpenSilver 2.2 では、コードを変更することなく LightSwitch アプリケーションを移行可能になった。LightSwitch プロジェクト用に生成されたファイルは、空の OpenSilver プロジェクトにインポートできる。「LightSwitch Compatibility Pack」という NuGet パッケージを参照することで、元のアプリケーション・ファイルは静的な HTML ファイルと JS ファイルにコンパイルされる。このNuGetパッケージはライセンスされており、開発者はトライアルにサインアップできる。

移行を説明するために、Userware社はサンプルのLightSwitchアプリケーションを、Silverlightプラグインなしでブラウザで実行できるOpenSilverバージョンに移行した。両方のアプリケーションのソースコードはGitHubで公開されている。

現時点では、移行後にLigthSwitchで作成された画面を変更できない。変更が必要な場合には、開発者はLightSwitchで変更を加え、アプリケーション・ファイルをOpenSilverプロジェクトに再度インポートする必要がある。インタラクティブ・エディタはOpenSilverのロードマップにある。

開発者からの反応はおおむね好意的だ。Reddit上で、Yukti_Solutionsという企業ユーザーは、「コスト削減と、移行したアプリがまだ同じように動作し、同じように見えることが大きなセールスポイントだ」と述べている。

OpenSilver 2.2のプレスリリースによると、現在のサポートはフォームデザイナでのXAMLのレンダリングに限られているため、ロードマップには完全なドラッグ&ドロップをサポートするWYSIWYG XAMLデザイナが含まれる。将来的には、.NET MAUI、XAML Hot Reload、macOS、VS Code、Riderのサポートも言及されている。

OpenSilverのソースコードはGitHubで公開されている。OpenSilverを含むリポジトリには928のスターがあり、115回フォークされている。Userware開発者チーム以外にも、このプロジェクトには活発な貢献があり、合計48人の貢献者がいる。OpenSilverのウェブサイトによると、このフレームワークに依存している企業には、Bayer、TATA、KPMGなどがある。

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