倹約的なアーキテクチャを支えるAWSのフレームワーク

原文リンク(2024-09-06)

AWSは、Well-Architectured Frameworkのガイダンスを使用して、倹約的なアーキテクチャを提供する方法を共有した。著者らは、Werner Vogels博士がre:Invent 2023の基調講演で紹介したWAFと倹約的なアーキテクトの法則との間の整合性のある領域を概説している。倹約的なアプローチを導入することで、企業はクラウドアーキテクチャの持続可能性とコスト最適化の目標を達成できる。

Werner Vogels博士は基調講演で、Flugal Architectの考え方について述べ、倹約的なアーキテクチャの7つの法則を紹介した。この法則は、専用ウェブサイトでさらに詳しく説明されている。最近、AWSは、倹約的なアーキテクチャの法則をWell-Architected Frameworkの6つの柱とリンクさせた投稿を発表した。

驚くことではないが、コスト最適化と持続可能性の柱が倹約的なアーキテクチャのコンテキストで主要な役割を果たし、オペレーショナルエクセレンス、パフォーマンス効率、信頼性、セキュリティの柱が簡な法則の実施をサポートしている。より具体的には、法則1(コストを非機能要件とする)、法則2(コストをビジネスに合わせる)、法則5(コスト指向のアーキテクチャはコストを制御できる)、法則6(コスト最適化は継続的である)は、コスト最適化の柱に含まれるアドバイスによってほぼカバーされており、その他の柱は法則5をさらにサポートしている。

法則3(アーキテクチャーはトレードオフの連続である)は、フレームワーク全体によって全体的にサポートされている。組織は、技術的目標とビジネス目標のバランスをとるよう努力する一方で、単一の柱に最適化することは避けるべきである。同様に、法則7(挑戦なき成功は思い込みを生む)は、ソフトウェアアーキテクチャの進化的な性質に言及しており、特定のフレームワークの柱にはリンクしていないが、代わりにアーキテクチャの選択の絶え間ない評価と、変化するビジネスとテクノロジーの状況への適応を促進している。最後に、法則4(未知のシステムは未知のコストにつながる)は、主にオペレーショナルエクセレンスの柱に関連しており、オブザーバビリティの重要性を強調している。

AWSのクラウド最適化スペシャリストであるAshley DeLoach氏とPatrick Yurista氏は、AWSのクラウドプラットフォームを利用する組織におけるFrugal Architectureの導入について概要を説明した。

倹約とは、単にコストを最小化することではなく、価値を最大化することです。セキュリティ、信頼性、オペレーショナルエクセレンスに関するAWS Well-Architected Frameworkのベストプラクティスに従うことで、倹約的でありながら頑丈なアーキテクチャを実現できます。真の倹約とは、もっとも高いビジネス価値とインパクトをもたらす分野に支出を合わせることで、コストを最適化することです。Well-Architected Frameworkは、効率性を高め、リスクを低減し、クラウド投資のリターンを最大化するアーキテクチャ決定を行うためのガイダンスを提供します。

AWSは、ドキュメントに記載されているWell-Architected Frameworkのガイドライン従うか、Well-Architected Toolを使用することで、Frugal Architectureの原則を採用することを推奨している。

AWSのプリンシパルソリューションアーキテクトであるScott Glasser氏は、別の記事で、Urban Instituteがどのように倹約的なアーキテクチャの原則を採用し、革新的でありながらコスト効率に優れ、ユーザーフレンドリーなソリューションを開発することでユーザーのニーズに応えたかを紹介している。Glasser氏は特に、費用対効果の高い方法でスケーラビリティを提供するために、AWS Lambda関数とステップ関数でRプログラミング言語を使用したことを紹介している。