6月のベータ版に続き、OpenAIが、公式.NETライブラリの安定版をリリースした。NuGetパッケージとして利用可能で、GPT-4oやGPT-4o miniのような最新モデルと、OpenAI REST APIの全機能をサポートしている。このリリースには同期および非同期APIの両方、ストリーミングチャット補完機能、そしてAPI一貫性向上のための重要な互換性のない変更が含まれている。開発者はライブラリを拡張し、.NET Standard 2.0をサポートするすべての.NETプラットフォーム上で使用できる。
安定版リリースには、GPT-4oやGPT-4o miniなどOpenAIの最新モデルの完全サポートだけでなく、完全なOpenAI REST APを含め、開発者の生産性を向上させるための主要な機能が導入されている。より動的なインタラクションのためのIAsyncEnumerableを通じたストリーミングチャット補完サポート付きの同期APIと非同期APIを含んでいる。
開発者コミュニティが既存のライブラリの上に追加機能を構築できるよう、拡張性も優先事項とされた。さらに.NET Standard 2.0を実装した.NETプラットフォームすべてと互換性があり、幅広い.NETアプリケーションで利用可能になっている。
2.0.0-beta.*バージョンからアップグレードする開発者向けに、API継続性と使いやすさ向上のための互換性のない変更がいくつか行われた。
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ChatMessageContent
がChatMessage
、ChatCompletion
、StreamingChatCompletionUpdate
のコンテンツ部分をカプセル化するようになった。 -
関数の引数が、
ChatToolCall
やStreamingChatToolCallUpdate
を含む複数の箇所で、BinaryData
で表現されるようになった。 -
いくつかのリネーム規則が適用された:中でも
ApplicationId
はUserAgentApplicationId
に、FileClient
はOpenAIFileClient
に、ModelClient
はOpenAIModelClient
にリネームされた。 -
非推奨コンストラクタとメソッドは、
ChatFunctionChoice
のAuto
とNone
をCreateAutoChoice()
とCreateNoneChoice()
に置き換えるなど、新しいオプションに置き換えらた。
これらの変更は明確さを高め、API全体の一貫性を保っている。
.NET向けのOpenAIライブラリはオープンソースで、GitHub上のコミュニティからの継続的貢献により開発された。OpenAIの最新機能や改善とともに、アップデートを受けとれるよう継続される。このライブラリでは、OpenAIのPython、JavaScript/TypeScript用の既存ライブラリと同様に、異なるプラットフォーム間で作業を行う開発者に統一的なエクスペリエンスを提供する。
強力なAI機能を.NETエコシステムにもたらし高度なアプリケーション構築に必要なツールの提供を行う重要なステップとなる、安定版リリースのポテンシャルを最大限に引き出すことに、コミュニティはエキサイトしている。プリンシパルコンサルタントのRakesh Mullassery氏は、.NETプラットフォームでAI搭載アプリケーションを開発するすべての人にとってのゲームチェンジャーだと述べた。
変更点の詳細と全リストは、GitHubの公式OpenAIライブラリリポジトリに掲載されている。