先日開催されたIgniteカンファレンスでMicrosoftはAzure AI Agent Serviceのパブリックプレビューを発表した。このフルマネージドサービスは、開発者が基盤となるコンピューティングリソースやストレージリソースを管理することなく、高品質で拡張可能なAIエージェントをセキュアに構築、デプロイ、スケーリングできるようにする。
Azure AI Agent ServiceはAzure AI Foundry、開発者がAIとセキュアかつ責任を持ってイノベーションすることを可能にする、信頼できるプラットフォーム内に位置する。AIエージェントは、生成AIモデルと実世界のデータを活用して質問に答えたり、アクションを実行したり、ワークフローを自動化したりする、スマートなマイクロサービスである。
(出典: Microsoft Tech Communityのブログポスト)
Azure AI Agent Serviceは Azure OpenAI Assistantsと同じ通信プロトコルを使用しているため、開発者はOpenAI SDKまたはAzure AI Foundry SDKを使用してわずか数行のコードでエージェントを作成し実行することができる。例えばAzure AI Foundry SDKを使用してAIエージェントを作成する場合、開発者はAIのモデルを指定し、タスクの実行方法に関する指示を与え、他のサービスと対話するためにアクセスできるツールを定義する必要がある。
Azure AI Agent Serviceは、MicrosoftのAutoGenやSemantic Kernelを含む、Assistants APIと互換性のあるマルチエージェントオーケストレーションフレームワークとシームレスに統合される。
Azure AI Agent ServiceはOpenAIのAssistants APIと1400以上のAzure Logic Appsコネクタを活用することで迅速なエージェント開発を可能にする。これによりエージェントはMicrosoft TeamsやExcelなどさまざまな外部システムを通じてタスクを実行できるようになる。Azure Functionsを使用してサーバーレスコードを実行し、API呼び出しを行い、Pythonコード用のセキュアなCode Interpreterを通じて高度なデータ分析の実行をサポートしている。
加えてこのサービスはOpenAPI 3.0仕様で標準化されたツール接続を可能にし、Llama Stackエージェントをスケーラブルなクラウドホスト型ツールで拡張する。エージェントはリアルタイムデータ、プライベートSharePointドキュメント、Microsoft Fabric内の構造化データで強化でき、Azure AI SearchとBlobストレージを通じて完全なデータ制御を提供しつつ、カスタマイズされたレスポンスに向けてライセンスされたデータソースでさらに強化される。
MicrosoftのAzure OpenAI Serviceのプリンシパル・プロダクトマネージャー Monalisa Wahlin氏はこう書いている:
Azure AI Agent Serviceは柔軟でユースケースに依存しません。これは定型業務を自動化し、ナレッジワークの新たな機会を解き放つ無限の可能性を表しています-それが、メールを送信し会議をスケジュールする個人の生産性向上エージェントであれ、市場動向を継続的に監視しレポート作成を自動化する調査エージェントであれ、見込み客を調査し自動的に資格を与える営業エージェントであれ、パーソナライズされたメッセージでプロアクティブにフォローアップするカスタマーサービスエージェントであれ、コードベースをアップグレードしたりコードリポジトリを対話的に進化させたりする開発者エージェントのいずれであったとしても。
さらにShane Larson氏はAzure AI Agent Serviceに関するブログ記事でこう結論付けている:
Azure AI Agent Serviceは未来のビジネス自動化への一歩を踏み出すようなものです。SFが約束したロボットがすべてこなす未来とまではいきませんが、かなり近づいています!顧客サービスの改善を目指しているのか、業務の合理化を図りたいのか、あるいはビジネスをより効率的したいのか、いずれにおいてもこれがあなたの未来へのチケットになるかもしれません。
最後に、Azure AI Agent Serviceの詳細についてはドキュメントのランディングページで確認できます。