JetBrainsは新しいAIコーディングエージェントJunieをクローズドプレビューで発表した。同社によるとJunieは割り当てられたコーディングタスクを実行し、IDE内で利用可能なプロジェクトコンテキストに関する知識を活用できる。
JetBrainsによるとJunieに「ユーザーインターフェースを使用してブックマークを管理するためのCRUD操作を実装する」ように依頼できる。Junieは、プロジェクト構造の分析、必要な依存関係の確認、合格すべき既存のテストのチェック、必要なソースファイルの作成、テストの実行など、すべての関連コンテキスト情報を収集し、タスクを実行するための一連のステップを考案する。
プロセスの最後に、提案されたソリューションに既知の制限があるかどうかを確認し、ユーザーがそれをレビューおよび修正し、最終的に受け入れるか拒否できる。Junieは既存のプログラムのテストを作成したり、インスペクションを実行したりするなども可能だ。
同社によるとJunieは500以上のプログラミングタスクを含むSWEBench Verifiedベンチマークの53.6%のタスクを解決できる。現在、SWEBench Verifiedリーダーボードのトップ10には入っていないが、JetBrainsはJunieのポテンシャルを示す有望なスタートだと述べている。
Junieは現在、macOSおよびLinux上のIntelliJ IDEA UltimateとPyCharm Professionalで利用可能であり、JetBrainsの他のIDEも近日中にサポートされる予定だ。この記事執筆時点でサポートされている言語はPython、Java、およびKotlinである。前述のように、Junieは申し込み可能なクローズドプレビューだ。
コーディングエージェントは、ユーザーのプロンプトに基づいてエディタウィンドウ内でコード補完やリファクタリングを提案するAIコーディングアシスタントの進化形と見なすことが可能だ。例えば、コーディングアシスタントは、メソッドのシグネチャやコメントからメソッドの実装方法を提案したり、メソッドのドキュメントを作成したりできる。
一方、AIエージェントは、より自律的にタスクを実行できると考えられている。この異なるアプローチは、開発者を「支援」するから「協力」するへのシフトによってある程度反映されている。
JetBrainsは、AIコーディングエージェントを立ち上げた最初の会社ではなく、この分野は多くの主要プレイヤーと小規模プレイヤーが活動している。主要プレイヤーではAWSが最近Q Developerアシスタントにエージェント機能を追加し、Google社がGemini 2.0ベースのJulesエージェントをローンチし、GitHubがGPT-4 TurboベースのCopilot Workspaceを提供している。しかしAIコーディングエージェントのリストはさらに大きく、W&B Programmer O1 crosscheck5、Blackbox AI Agent、CodeStory Midwit Agent + swe-searchなど、SWEBenchのVerifiedリーダーボードのトップ10に入っているものや、Emergent.ai他、数多く存在する。
JetBrainsは2023年に統合型AIアシスタントをローンチし、一部の開発者はその能力を称賛する一方で、他の開発者は批判するなど賛否両論の結果となった。他の現在利用可能なコーディングアシスタントにはGitHub Copilot、Google Code Assist、AWS CodeWhispererなどがある。