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AWSがOrganizations用集中型ルートアクセス管理を導入

原文リンク(2025-02-25)

AWSがAWS Organizationsメンバー用新機能を導入し、管理者が複数のAWSアカウントにまたがるルートユーザーアクセスを一元管理および制限できるようになった。このアップデートにより組織にクラウド環境内の最も特権的なアクセスに対してより大きな制御力を持たせることで、セキュリティとガバナンスが強化される。

管理者はAWS Organizations内のすべてのアカウントにわたるルートユーザーアクセスの統合ビューを把握できるようになった。これにはマルチファクター認証(MFA)が有効になっているかどうかに関する情報も含まれ、セキュリティチームがベストプラクティスを強化するのに役立つ。

新機能によりAWS Organizationsはサービスコントロールポリシー(SCP)を適用して、完全に制限するか、特定の条件下で許可するかのどちらかでルートレベルのアクションを規制できる。これにより、アカウント間でのルートユーザー不正使用を防ぐことでセキュリティを強化し、機密性の高いアクションを実行する前にMFA要求などのクリティカルな制御を強制することでコンプライアンスを保証する。設定ミスや偶発的な特権昇格リスクを軽減することで、これらのポリシーはより安全で適切に管理されたクラウド環境を維持するのに役立つ。

AWSはrootアクセスを最小限にキープし、必要不可欠な操作にのみ使用し、最小権限アクセスの概念に従い、どのユーザーも完全な管理者権限にアクセスできないようにすることを推奨している。

集中管理により組織はルートアカウント活動に対してより大きな制御と可視化を得る。ルートアカウントがいつ、どのようにアクセスされたかを監視し、すべてのアカウントの使用状況を追跡して、潜在的な不正アクセスやセキュリティ上の脅威を検出できる。また、セキュリティチームは多要素認証(MFA)要求やハイリスクなアクション制限などの組織のポリシーにルートユーザーが準拠していることを確認することで、コンプライアンスを監査できる。さらに管理者はMFAを強制し、ルートユーザーの特権を制限するためにサービスコントロールポリシー(SCP)を適用することでアクセスを必要不可欠なアクションのみに制限し、誤用や侵害のリスクを低減できる。特定のタスクを実行するためにルートアクセスを付与する必要がある場合でも、一時的にこのアクセスを提供できるルートセッションの規定があり、永続的にこのレベルのアクセスを提供する必要はない。

以前はAWSの組織は個々のアカウントレベルでルートユーザーアクセスを管理しなければならず、ポリシーの不整合や潜在的なセキュリティギャップのリスクが高まっていた。

AzureとGoogle Cloudもそれぞれの管理グループとIDおよびアクセス管理システムを通じて階層的な管理構造と集中的なIDおよびアクセス管理を提供しており、今回のアップデートによりAWSはこれらのアプローチと同等の水準になる。

この機能はすべてのAWS Organizations利用者が利用できる。管理者はAWS Organizations内でルートアクセスポリシーを設定し、AWS IAMポリシーとSCPsを使って制限をかけることができる。

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