MicrosoftがAzure MarketplaceでManaged Applicationsを利用可能にした。Managed Applicationsは今年9月のIgniteで発表され、エンタープライズ顧客のサービスカタログ経由でのみ利用可能だった。
マネージドサービスプロバイダー(MSP)、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)システムインテグレーター(SI)はAzure Marketplaceを使うことで、顧客に運用ソリューションを提供できるようになる。さらに、Cloud Partner Portalを使って、すべてのAzure顧客に提供することができる。MicrosoftでDirector of Computeを務めるCorey Sanders氏は、AzureのBlogで次のように語っている。
このパートナーのための新しい配布チャンネルは、パブリッククラウドの顧客体験を変えるものです。競合他社とは違って、Azure Marketplaceのアプリケーションは、単なるデプロイメントやセットアップだけのものではありません。今や完全にサポートされ管理されたソリューションです。これはパブリッククラウドで初めてのものです!
顧客はMarketplaceからソリューションを選択し、自分のAzure環境にプロビジョニングする。ただし、顧客がプロビジョンしたアプリケーションをベンダーが管理するためには、リソースグループ(具体的には、これらのリソースがプロビジョニングされる顧客サブスクリプション内のリソースグループ)に特定の権限が必要になる。そして、Managed Applicationsが稼働するリソースグループには「ロック」があり、これによって顧客がリソースを削除したり変更するのを防いでいる。
画像の引用元: https://azure.microsoft.com/en-us/blog/azure-managed-applications/
Microsoftのパートナーと顧客は、サービスカタログもしくはMarketplace経由のいずれかで、Managed Applicationsを提供できる。ただし、アプリケーションの利用先に違いがある。Marketplaceに公開されているManaged applicationは、事前に必要なチェック、検証、その他レビューを経て公開される。これに対して、サービスカタログの場合、組織のIT部門は、従業員のために承認・準拠したアプリケーションのカタログを作成できる。Managed Applicationsを公開するには、現在のところ、Azure CLI(Command Line Interface)を使うしかないが、まもなくAzure PortalとPowerShellもサポートされる予定だ。最終的に、公開されたManaged ApplicationsはAzure Portalから作成、利用できる。
Azure MarketplaceのManaged Applicationsにより、Microsoftは「AP/Ops」という新しいパートナーエコシステムを開始したいと考えている。パートナーはAzure Resource Manager (ARM) テンプレートを用いて、アプリケーションIPとその基盤となる事前設定されたAzureインフラストラクチャ の両方(AP)を、密封されたサービス可能なソリューション(Ops)にパッケージングする。これにより、現在のところ3社(XcalarのData Platform、OpsLogixのOMS Oracle Solution、CiscoのMeraki)がManaged Applicationを販売している。
Microsoftの長年のパートナーで以前MSPのオーナーだったJamison West氏は、次のように述べている。
Microsoftは革新を続けており、AzureプラットフォームにManaged Applicationsを導入することは、彼らがXaaSストーリーを推し進めていくことを表しています。ITプロバイダーは、従来のインフラのサポートコストを大幅に削減し続けます。先見の明のあるプロバイダーは、「インフラストラクチャ・ベンダー」から「ビジネス・パートナー」に移行する方法を大急ぎで探しており、Managed Applicationsのホストを含むクラウドコンピューティングも、その方向に向けた大きな一歩です。
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